上座(じょうざ)(仏教)
上座(じょうざ)は、仏教用語としては、いくつかの意味で使われている。
§ 僧侶集団において上座(かみざ)に座るべき高僧のこと。元来は10年以上の修行を積んだ僧侶に対する敬称であった。その中でも特に重んじられるべき僧侶には、「大徳」(だいとこ)・「尊者(そんじゃ、サンスクリット語:bhadanta)」・「具寿(ぐじゅ、同:âyusmat)」などの敬称が用いられた。
§ 上座部仏教のこと。
§ 三綱(さんごう)の1人で寺院における最高責任者。年長で有徳の者が選出された。唐の後半には、法臘(ほうろう、出家受戒からの年数)が下賜(げし)されるようになり、必ずしも年長で徳行ある者でなくても、世財あり貴顕の者が上座となる例が現われ、乱れることとなった。日本では後に、朝廷が選んだ別当(べっとう)に実権を奪われることになる。