開経偈(かいきょうげ)



開経偈(かいきょうげ)とは、仏教各宗で法要勤行(ごんぎょう)などの際経典を読む(読経)にはいる前に読まれる偈(げ)である。開経文(かいきょうもん)と呼ぶこともある。




一般的に読まれる開経偈

日蓮宗を除く各宗で読まれる開経偈。


漢文

§ 無上甚深微妙法(むじょうじんじんみみょうほう)

§ 百千万劫難遭遇(ひゃくせんまんごうなんそうぐう)

§ 我今見聞得受持(がこんけんもんとくじゅじ)

§ 願解如来真実義(がんげにょらいしんじつぎ)



読み下し文

§ 無上甚深微妙の法は

§ 百千万にも遭い遭うこと難し

§ 我今見聞し受持することを得たり

§ 願わくは如来の真実義を解し奉らん







日蓮宗における開経偈

日蓮宗においては以下のように読まれる。


§ 無上甚深微妙の法は、百千万劫にも遭い奉ること難し

§ 我今見聞し、受持することを得たり、願わくは如来の第一義を解せん

§ 至極の大乗、思議すべからず

§ 見聞触知(けんもんそくち)、皆菩提に近づく

§ 能詮(のうせん)は報身、所詮は法身、色相の文字は、即ち是れ応身なり

§ 無量の功徳、皆この経に集まれリ

§ 是故に自在に冥に薫じ密に益す

§ 有智無智罪を滅し善を生ず

§ 若しは信、若しは謗、共に仏道を成ず

§ 三世の諸仏、甚深の妙典なり

§ 生々世々、値遇し頂戴せん