大般涅槃経(だいはつねはんぎょう)



大般涅槃経』(だいはつねはんぎょう、サンスクリット:महापरिनिर्वाणसूत्र Mahāparinirvāṇa Sūtraマハ-パリニルヴァ-ナ ス-トラ 、パーリ語:महापरिनिब्बानसुत्तन्त Mahaaparinibbaana-suttanta、タイ語:mahǎprinípphaanásùttantà มหาปรินิพพานสุตตันตะ)は、釈迦の入滅(=大般涅槃(だいはつねはん))を叙述し、その意義を説く経典類の総称である。阿含経典類から大乗経典まで数種ある。略称『涅槃経』。大乗の涅槃経 は、初期の涅槃経とあらすじは同じだが、「一切衆生悉有仏性」(いっさいしゅうじょうしつうぶっしょう、全ての生きとし生くるものは、仏性、すなわち、仏になる可能性を有しているという教え。)を説くなど、趣旨が異なるので、相互を混同してはならない。





パーリ語で書かれた上座部経典長部に属する第16経が大般涅槃経と同じものである。漢訳の、長阿含第2経「遊行経」(ゆぎょうきょう)および「仏般泥洹経」(ぶつはつないおんきょう)(2巻)、「般泥洹経」(はつないおんきょう)(2巻)、「大般涅槃経」(3巻)がこれに相当する。釈尊の晩年から入滅、さらに入滅後の舎利の分配などが詳しく書かれている。

これらに基づいて大乗仏教の思想を述べた「大般涅槃経」という大部の経典もある。