Dirigent: John Eliot Gardiner, Evangelist: Anthony Rolfe-Johnson, Jesus: Andreas Schmidt, Barbara Bonney(S), Ann Monoyios(S), Anne Sophie von Otter(A), Michael Chance(CT), Howard Crook(T), Olaf Bär(B), Cornelius Hauptmann(B), English Baroque Soloists, Monteverdi Choir & London Oratory Junior Choir

第1曲:6:59, 第29曲:6:01, 第39曲:6:43, 第49曲:5:18, 第68曲:5:09
 
 
洗練された美しさと機能美に溢れるスタイリッシュなマタイです。
 
ピリオド楽器による演奏の中ではダイナミクスの幅が広く、強弱のコントラストを上手く使ってぐいぐいと音楽を前に進めていきます。
 
モンテヴェルディ合唱団の素晴らしさは、言うまでもなくこの録音の大きな魅力。
 
有名な受難コラール"O Haupt voll Blut und Wunden(第54曲)"でも、器楽を最小限に抑制することにより、この優れた合唱団の威力を十分に活かした演奏となっています。
 
しかし、器楽も含めて、フレーズを短く切っていくあまりにも直線的な音作りには、今や「一時代前の古楽演奏」のイメージを抱かれる方もいらっしゃるかもしれません。
 
ソリストでは、若きバーバラ・ボニーのソプラノや、アンネ・ゾフィー・フォン・オッターとマイケル・チャンスによるアルトとカウンターテナーの競演など聴き所が多くあります。