というわけで
僕は転入生アクト・アイリスを観察することにしたのだが
授業態度はごく普通
まぁ頭に入ってるのかは別として
かなり静かだ
正直つまらない
だが度々何かを呟くように唇を動かす
何と言っているのかはわからないけど
なんだかんだ動きがないまま授業が終わった
昼休みになった瞬間、彼は教室を出た
一応気づかれないように後をつけてみる
購買にでも行くのかと思ったが違うようだ
人気のない校舎裏
なんで弁当も持たずにこんなとこに来るんだろう…
そんな事を考えてると
信じられない光景が目の前に広がった
彼が校舎裏でタバコを吸っていた先生に近づき
先生の首に噛み付いた
両者の顔は見えないが先生はかなり抵抗しているのが解る
そして先生の力が抜け
その場に倒れ込んだ
得体の知れない「ソレ」は
口元をハンカチで拭った
一瞬見えた「赤」
血だ
血を吸ったのか?
「アレ」は…
一体なんなんだ?
吸血鬼
一つの空想上にしか存在しないはずの化物の名前が浮かんだ
人間の血を吸う
確か英国の化物
イギリスからの転入生
彼は
吸血鬼なのか?
「……おい、ここで何してんだ?」
気が付いたらアクト・アイリスは僕の目の前に居た
恐怖を宿した僕の目を見て
彼は気付いたようだ
「……見たな」
返せる言葉がない
だって見たんだから
「……君は、何なの?」
少し震える声で絞り出した言葉
嗚呼なんで早く逃げなかったんだろ
「…確か、お前俺の席の後のやつだよな?」
一応頷く
「お前が見たことを言いふらしたら、解ってるよな?」
彼は僕の首を掴んだ
ゆっくり彼の指が食い込んでく感覚
呼吸がしにくくなる
苦しい
だが恐怖で手を動かせない
彼の手が離れた
「お前の命は無いからな」
自然と涙が目から溢れる
恐いからなのか安心したからなのか
解らない
「……はい…」
それしか言えなかった
恐かった
「ふっ…じゃあ…」
彼の口が僕の首筋に近づく
チクリと首に一瞬走った快感
血が抜けていく感覚
でも抵抗できない
痛い、
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
痛い、よ…
彼の唇が離れる
僕の記憶は
そこで途絶えた
―――――――――――――
面倒なことになった
まさか初日から誰かに見られるとはな
しかし、コイツの血
「美味いな…」
さっきの教師よりも何倍も美味い
…これは好都合かもしれない
多分コイツは俺の正体に感づいてるだろ
なら
毎日コイツに血を貢がせてやるか
血を吸う少し前の記憶は消せるが
さすがに全ての記憶は消せない
なら
コイツにだけ正体を明かして
利用してやろう
とりあえず俺は人間が来る前にこの場所を後にすることにした
僕は転入生アクト・アイリスを観察することにしたのだが
授業態度はごく普通
まぁ頭に入ってるのかは別として
かなり静かだ
正直つまらない
だが度々何かを呟くように唇を動かす
何と言っているのかはわからないけど
なんだかんだ動きがないまま授業が終わった
昼休みになった瞬間、彼は教室を出た
一応気づかれないように後をつけてみる
購買にでも行くのかと思ったが違うようだ
人気のない校舎裏
なんで弁当も持たずにこんなとこに来るんだろう…
そんな事を考えてると
信じられない光景が目の前に広がった
彼が校舎裏でタバコを吸っていた先生に近づき
先生の首に噛み付いた
両者の顔は見えないが先生はかなり抵抗しているのが解る
そして先生の力が抜け
その場に倒れ込んだ
得体の知れない「ソレ」は
口元をハンカチで拭った
一瞬見えた「赤」
血だ
血を吸ったのか?
「アレ」は…
一体なんなんだ?
吸血鬼
一つの空想上にしか存在しないはずの化物の名前が浮かんだ
人間の血を吸う
確か英国の化物
イギリスからの転入生
彼は
吸血鬼なのか?
「……おい、ここで何してんだ?」
気が付いたらアクト・アイリスは僕の目の前に居た
恐怖を宿した僕の目を見て
彼は気付いたようだ
「……見たな」
返せる言葉がない
だって見たんだから
「……君は、何なの?」
少し震える声で絞り出した言葉
嗚呼なんで早く逃げなかったんだろ
「…確か、お前俺の席の後のやつだよな?」
一応頷く
「お前が見たことを言いふらしたら、解ってるよな?」
彼は僕の首を掴んだ
ゆっくり彼の指が食い込んでく感覚
呼吸がしにくくなる
苦しい
だが恐怖で手を動かせない
彼の手が離れた
「お前の命は無いからな」
自然と涙が目から溢れる
恐いからなのか安心したからなのか
解らない
「……はい…」
それしか言えなかった
恐かった
「ふっ…じゃあ…」
彼の口が僕の首筋に近づく
チクリと首に一瞬走った快感
血が抜けていく感覚
でも抵抗できない
痛い、
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
痛い、よ…
彼の唇が離れる
僕の記憶は
そこで途絶えた
―――――――――――――
面倒なことになった
まさか初日から誰かに見られるとはな
しかし、コイツの血
「美味いな…」
さっきの教師よりも何倍も美味い
…これは好都合かもしれない
多分コイツは俺の正体に感づいてるだろ
なら
毎日コイツに血を貢がせてやるか
血を吸う少し前の記憶は消せるが
さすがに全ての記憶は消せない
なら
コイツにだけ正体を明かして
利用してやろう
とりあえず俺は人間が来る前にこの場所を後にすることにした