山崎豊子(1994)『大地の子(四)』文春文庫 | Winterecord

山崎豊子(1994)『大地の子(四)』文春文庫

大地の子〈4〉 (文春文庫)/山崎 豊子

¥610
Amazon.co.jp

 物語は終盤。
 「宝華製鉄」の完成を持って、長きに渡ったこの一大プロジェクトも一つの区切りを迎えた。様々な複雑な経緯を辿った双方だったが、火の点った「鋼鉄の巨人」を前に両者の感情は融和していく。これぞ、汗水たらして造り上げる男の仕事ならでは、といったところである。感慨深く、憧れる。
 本作では珍しく、他の作品のような醜い利権闘争は陰を潜めていた点が、非常に心地良かった。本巻での馮長幸の意地汚い行動もご愛嬌、といったところである。