塩野七生(2004)『ユリウス・カエサル ルビコン以前(下)』新潮文庫 | Winterecord

塩野七生(2004)『ユリウス・カエサル ルビコン以前(下)』新潮文庫

ユリウス・カエサル ルビコン以前(下)ローマ人の物語10 (新潮文庫)/塩野 七生

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 ついに実現されたガリア征服。しかしここから、国内問題はむしろ混迷を極めていくことになるのである。カエサルの栄光はどこへ。

 筆者のカエサルへの愛を最も感じた巻だった。彼の高い先見力、卓越した謀略の数々、常に確信めいた指揮。その全てが余すことなく詳細に綴られている。筆者の想像を交えながら。

 政争に次ぐ政争。この時代、圧倒的な存在感を示しているはずのローマの世情になぜこんなにも不安を抱いてしまうのだろうか。政体と呼ばれる統治形態について考えるとき、ローマはなんと優れたサンプルなのであろうかということが改めて思い起こされる。