憎悪にも似た夢のごときまひる陽は雲へ雲へと彷徨うがごと

灼熱にとりのこされたままドアあけぬ文字おどるわがハンドルは

折れた傘 どこから飛んできたものか台風の朝、灼熱の昼

ひんやりと薄暗がりの玄関で飛び出す犬と脱げない靴と

鍵の音背にうけてなお脱げぬ靴まどろこし昼、眠気と吾子は


屋根のうえ歩く人みてありきこと初めて知つたアパートの尾根