膝のうえ目をあけたまま亡骸になってしまった子犬のマリア
少しずつ閉したまなうらひらきゆく悲しいまなこ何を見つむる
キャロルスの淡淡として流れゆく悲しき調耳元にあり
抱きゆく微かな匂い今もなお少しの時間流れただけと

真つ黒な瞳は悲し宙というあるわけもない空間眺む
懐にぬくぬくとして眠りつく夜明けのマリア今はもう亡き
一夜だけわたしのために来てくれた子犬のマリア冷たいお鼻
首筋に冷たいマリのお鼻あるまどろみの火は冷たいドール

ふつふつと泡立ちながら夢のなか開いたまなこいつ閉じるのか
悲しいよ、悲しいよ、まだ悲しいよ。あの子のいない空白の息。
吹く風のあはれあはれと空のうえもう届かない子犬のマリア
寂しいよ、寂しいよ、まだ寂しいよ。虚ろな瞳すぐそばにあり。

マルコによる福音書 9. 36-37

まだマリの匂いするセーター左肩ふと気にしてはクリスマスツリー


◇ご返歌
つらなるは小島のかげと雲のいろ空は気まぐれ透きとおる海


画像: WOOD MOON

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