「掛け替えのない命だと流行りの歌は言うけれど誰かが僕と代わってても誰も困りはしない

変わりばえのない日々に
借り物の僕ら椅子を探してる

何にもなれはしないまま
心臓は止まってく

かさぶたになった傷を
引っ張りだしてまた掻き毟って
滲んで来た二度目の言葉
悲しい歌が聞きたくて

好きな
音楽は何ですか?

好きな
食べ物は何ですか?

君の好きな人は
誰ですか?

別にそれが 僕じゃなくていいけど

誰も分かりあえないだとか
耳を塞ぎ喚いていた

本当は
上辺だけだとしても
愛されていたかった

何にもなれはしないなら
形だけでも繕って

何かを成し遂げた
フリをして
ずっと笑っています


足りないものは何だろうな
何は無くともこれでいいか

憂鬱な午前七時前は
ああもう少し眠らせて


好きな
映画は何ですか?

好きな
言葉は何ですか?

いま
会いたい人はいますか?


きっとそれは 僕じゃないんだろうけど

ない ない 未来などない
しない しない 期待しない
いない いない 誰もいない

僕のそばには もう

笑い 笑い 笑いあいたい

認めて 欲しいだけです

あれこれ 諦めてた
景色の向こう側が滲んで


好きな
音楽は何ですか?

好きな
食べ物は何ですか?

君の好きな人は
誰ですか?

きっとそれは 僕じゃないんだ」 とか

自分勝手に諦めては
独りよがりで傷ついてた

年を取って
やっと気付きました

ねえ まだ
まだ間に合いますか
冷蔵庫の中には何にも無い 
只あるのはお茶とお薬一錠ごとに胸がふわふわ 不安が満ちてく

iphone 撫でるその指先も
べたべたと粘る髪の毛も

何一つ綺麗なもんなんて 有る筈も無いな


死にたくて 死にたくて そっと
間違って 傷をつけた手首は
いつしか茶色く汚れてる

締め切ったボクの瞼
カーテンの隙間に朝が来ても
気付く筈無い


友達のエリもタカユキも

本当のトコ 他人のコトなど
気にしてる暇も無いくらい 忙しそうだしな

それにしても
何この笑窪 
ありがちな家族と人生

何一つ誇れるもんなんて 有る筈も無いな


眠たくて 眠たくて ずっと
このまんま痺れるほど眠ったら
起きて リンゴ齧って眠る

無意識 装って ゆらり
べランダに登って風が吹いても
飛べる筈無い

あんなに好きなお笑いも
人生変えた音楽でさえ
何故に
僕の事を否定するの


死にたくて 死にたくて そっと
間違って傷をつけた手首は
いつしか茶色く汚れてる

締め切ったボクの瞼
カーテンの隙間に
朝が来ても

キヅカナイヨ


そんな日が そんな日が ずっと続くんやって嘆いても
何かが 
癒えるわけじゃ無い

癒える筈無い

キエテシマオウ 
うん、消えてしまおう

うつし絵  新垣結衣


ただいちばん近くにいる


その人に愛されたくて

泣きたいのに楽しいふりするのは
案外簡単なことだね

悲しいのは
慣れてないから
大切なことを見ないようにしてた

誰もかも
何もかも 失っても
君がいてくれたなら

それだけで良かったのに
この世界で

どうしていちばん愛しいものだけ
どうして手のひらをこぼれ落ちてゆくんだろう


素直な気持ちを話せない
不器用な誰かのために

涙や 体温や 笑顔は

きっとこの世にあるのかもしれない


岸辺から見えた君は

うつし絵みたいに似ていたんだよね

誰ひとり 何ひとつ 残らなくても
君がいてくれたから
それだけで安心だった

この世界で

それなのにちゃんと伝えられなくて

それなのにずっと一緒だと思っていたの


明日と昨日 順番がかわり
もしも今日の次が昨日なら
君にもういちど 会えるかな


教えて

私が探したものを
君が探したものを

二人が見つけた何かを

果てしない
広がるこの海のように

すべて受け容れたなら
許し合えるはずなのに

この世界で


自分が思うより深く愛されて
自分が思うより一人きりじゃないんだね