随分前の職場で一緒だった一回り年上のお姉さん。
絵を描くご夫婦で、よく遊びに行ったけれど彼女の実家のお寺へはいられてからは、少し遠くなって年に数回しか会えなくて。
それでもお寺をきりもりしながら、海外旅行へ行ったりわたしが入院した時も駆けつけたくれたり、歳を重ねても元気でお洒落で可愛くて大切なお友だちです。
そんな彼女の弟さんは障害があって、二年前に倒れて奇跡的に命をとりとめたものの、ほとんど意識のない状態となってしまいました。
好きな旅行も行けなくなり介護と高齢のご両親のお世話、夫さんの事故…
大変な毎日だったけれど、彼女の原動力になったのは大切な家族がただそこに生きていてくれる、ただそれだけな気がします。
落ち着いたらゆっくり話したいという彼女を思い、ひとりブレスレットを組みました。
長い眠りから覚めて、天馬になって空をゆく。
不自由な身体もない、仏さまの元へ青い青い空をゆく。
言葉を交わすことはなかったけれど、にっこり微笑んでいるような弟くん。
これからは僕が見守っているからね。ありがとう お姉ちゃん。
家族を失った空虚な心は何をもってしても埋められない。
もう少し時間がすぎたら…美味しいものとお花を持って会いに行きます。
ご仏前に掌を合わせて、彼女をねぎらって思い出話をして。
今はただ、心から弟くんのご冥福をお祈りします。


