ちりとてちん 3/26 | 甲羅に似せて

甲羅に似せて

蟹は甲羅に似せて穴を掘るそうです。私も日々の想いを
蟹が穴を掘るように綴っていけたら・・・。

喜代美ちゃんは、子どもが出来た事を喜びながらも、子どもを抱えて今までのように落語が出来るのかを無意識のうちに心配していて、子どもに振り回される自分の姿を、あれこれ妄想します。


ひぐらし亭で喜代美ちゃんが落語をかけていた舞台に、突然娘が現れて、お腹が空いたと泣き始めます。昨日のおかずがなべにあるから食べてなさいと言うと、娘は茶色いおかずは嫌だと駄々をこねます。そこへやくざ風のヒゲ面草々さんが現れて、ぞんざいな口調で、夕飯の支度をせずに高座に上がった喜代美ちゃんを責めます。

両手で顔を覆ってワーッと叫ぶと、喜代美ちゃんの目の前には徒然亭の兄さん達が。「妄想はいい加減にせい。」と草々さんに言われ、初日の口上の打ち合わせを続けます。


私もよく空想に耽る方ですが、ここまで人前で空想の世界には、なかなか飛べません。かなり変人なのに、周りがいつものことと、気にかけないところがすごいですね。

その強い妄想力が、彼女の創作落語の原動力なのかもしれません。


でも、四草さんに、初日に何をかけるのか聞かれて、この頃創作落語に違和感があると言い、古典の「愛宕山」をやろうと思うと言って、みんなを驚かせます。あの落語のテープは、彼女の落語の原点ですね。彼女の違和感は、どこに向かって、何に繋がっていくのでしょうか。


小浜の魚屋食堂では、秀臣さんと静香さんがそろって来ていて、後から小梅さんが現れて同席します。

そこへ順ちゃんのお母さんが現れて、「B子ちゃん、おめでたなんだって?」と小梅さんにうれしそうに話しかけます。・・・うわさ好きは相変わらずですね。順ちゃんはそれを聞いて、心配そうな表情です。


つわりで思うに任せない身体に苛立ちながら、落語の稽古をしていると、小次郎さんが現れます。何かお祝いをと言いつつ、話の流れで、「どうせわいは宝くじの一発屋や。」とふてくされて寝転がる小次郎さんを見て、また喜代美ちゃんの妄想が炸裂します。

「どうせあたしは青木家の貧乏神ですよ~。」と、空想上の娘は小次郎さんのように寝転がり、サングラスを下にずらしてあっかんべーをします。


ワーッと驚いて、「今忙しいから。」と、小次郎さんを追い出すと、今度は糸子さんが来て、栄養つけなれと、お蕎麦を持ってきて、自分もつわりがひどかったけど、大丈夫かと心配します。


喜代美ちゃんが草々さんに稽古をつけてもらっていると、糸子さんがちょっといいかと入ってきて、しばらく娘を休ませてほしいと頼みます。喜代美ちゃんがお蕎麦を食べても戻してしまったのに気づいて、具合の悪いのを、草々さんと自分に隠すなと言います。

ひぐらし亭は自分達や師匠の悲願で、オープンの日に何もしないことは考えられないと、喜代美ちゃんは声を荒げて訴えますが、草々さんはお前とお腹の子が一番大事だから、おかあちゃんの言うとおりにせよと諭します。


喜代美ちゃんがしょんぼりしていると、順ちゃんが現れて、「おめでとう。」と声をかけます。「順ちゃ~ん!」と子どものような声で喜代美ちゃんは順ちゃんに抱きつきます。


高校の文化祭の事を思い出しながら、「やっぱり私はいざというときに役に立たない、不器用で間の悪い人間なんだ。」と、喜代美ちゃんが愚痴を言うと、「ほんまにトラウマになっとるんやな。」と言いながら、やけに確信に満ちた声で順ちゃんはこう続けます。


「大丈夫。だてに13年修行を積んでないのだから、似たような経験しても同じ結果はならないはず。きっと何か新しいものが見えてくる。」

順ちゃんの大予言が炸裂するも、まだ喜代美ちゃんはその意味を理解していなかったというナレーションで、最後締めくくられましたが、私にも、何の予言か、さっぱりわかりません。


舞台に出てみろということなのか、違う所で何か起こるということなのか・・・。


喜代美ちゃんの今の苦しみは、仕事を持つお母さんには避けて通れないものです。子どもを産んで子育てに専念したいのか、自己実現との両立を目指すのか、一度腹をくくって、自分の人生設計を考え直さないと、これからの人生、彼女の妄想のように中途半端なことになってしまいます。

妊娠と自分のこれから目指す落語について考えながら、悲願だったひぐらし亭のオープンを迎える事になるとは、喜代美ちゃんはここに来ても、波乱万丈な人生を生きてますね。。


ぎょうさんわろうて生きていける道が、なんとか見つかるといいのですが。