ちりとてちん 3/1 | 甲羅に似せて

甲羅に似せて

蟹は甲羅に似せて穴を掘るそうです。私も日々の想いを
蟹が穴を掘るように綴っていけたら・・・。

ここまできてA子、B子と呼び合っている2人に、そんなにお互いに嫌なら、違う呼び方考えたら?と心の中でダメ出しする私。せめて、ここではA子改め清海ちゃんと呼ぶ事にします。


 お箸というものについて、小さい頃から当たり前に使っていて、改めて考える事もなかったけれど、異国の文化の中て育った秀臣さんにとっては、日本の家庭というものの象徴だったんですね。


 こんな風に腹を割って、早くに話し合っていたらよかったのにと思いつつ、秀臣さんの話の中には、伝統若狭塗り箸が生き残っていくためのヒントが出ていましたね。

 純血よりも異国の血が混じった方が優秀な子が生まれると聞くけれど、芸術も異文化交流をする事で、新しいアイディアがうまれるのかもしれません。


 秀臣さんが合併の話を持ちかけたのは、職人としてではなく、売る側の人間として若狭塗り箸に携わって行きたいという気持ちから出たものでした。そういう視点を持つ事ができたのは、いったん外へ出て、売るという立場でものを考える事ができたからだとすれば、秀臣さんのしたことは無駄ではなかったんですね。


 正典さんに真意が伝わって、2人で力を合わせれば、なにか新しい力が生まれる気がします。ここに正平君が加われば力強いのですが、やはり、後は継げないと、正典さんに言ってしまいました。この後、正平君の作った塗り箸でまた一波乱あるようなナレーションでしたが、なんでしょう??


 秀臣さんが謝っても、小梅さんは許せないと言い、許してもらおうとは思っていないと秀臣さんは言います。

 その時、喜代美ちゃんは、おじいちゃんが悲しんだのは、秀臣さんの腕前のことでなく、実の息子のように思っているのに、他人行儀だったことじゃないかと、草々さんと草若師匠を例に出して言います。


 小さい時から一緒にいた喜代美ちゃんだからこそ、おじいちゃんの気持ちが自然にわかったんですね。草々さんと師匠の関係は、秀臣さんとおじいちゃんの関係に、そういえばよく似ていますね。小梅さんと秀臣さんはいつのまにか抱き合って泣いています。


 帰り際、喜代美ちゃんは清海ちゃんに落語会のパンフを渡して、観に来てほしいと声をかけますが、清海ちゃんは、今はまだその気になれないと受け取りません。

 自分の夢を実現している喜代美ちゃんを見るのは、まだ今の彼女にはきついことですね。でも、自分を殺して家族の犠牲になる必要がなくなったこれからが清海ちゃんの新しいスタートです。


 喜代美ちゃんが徒然亭に戻ると、縁側にはボロボロのスーツを着て、力なく横たわる草々さんがいます。「どうしたの。」と駆け寄ると、そこに草原さんと四草さんが現れます。

 「今のお前にぴったりやと思うで。」と言って草原さんがくれたのは、新しいスーツでした。「師匠やおかみさんとの思い出も大切だけど、今の自分の身の丈に合ったものを身につけるように。」という言葉は、心に沁みます。

 さっそく着てみようと急に元気になって草々さんは奥に入っていき、喜代美ちゃんも後を追います。


 四草さんのたくらみを見通して「代金は折半な。」と言う草原さんの言葉にギョッとする四草さん。新しいスーツの代金までは算段していなかったようです。小草若さんと四草さんのコンピも面白いけど、この2人のコンピもいい味出してますね。四草さんが、終盤に向かってどんどん男前になっていくような気がするんですけど、気のせいでしょうか。ちょっと歌舞伎役者みたいな感じになってきました。


 段々終わりが近づいてきて思うのは、ドラマが始まってから、時間の流れの中で、すごく登場人物が成長したり、キャラが変わったりしていくところが、現実にいる人みたいにリアルで面白いなあということです。子どもっぽい喜代美ちゃんと比べると、草々さんがすごく大人に見えたものですが、この頃は喜代美ちゃんの方が大人びて見えます。草原さんと四草さんは風格が出てきたし、小草若さんは最初の威張っていた頃とは打って変わって気の小さい男の子という感じです。清海ちゃんがとても沈んだ感じがするのは、笑顔がないせいもありますが、服も性格を映した暗い感じのものが多いですね。


 書いていくと、登場人物全部網羅してしまいそうですが、一人一人語れるほど、それぞれのエピソードが充実していることにも驚かされます。


 めでたしめでたしで終わらない、それぞれの一生懸命な生き方を見ているのは、ほんとにおもろいなあと毎回感じます。最後まで、先が読めずにドキドキしている感じが新鮮です。