ちりとてちん 2/23,25,26 | 甲羅に似せて

甲羅に似せて

蟹は甲羅に似せて穴を掘るそうです。私も日々の想いを
蟹が穴を掘るように綴っていけたら・・・。

この頃、レビューがたまってしまい、借金取りに追われている気分なので、まとめていきます。


家族からの電話で、木曽山君の嘘がバレてしまったのは、考えるとおかしいですね。完璧にだましたつもりが、身内に邪魔(?)されるとは。でも、四草さんには、お見通しだったんですね。自分の通ってきた道だからわかるというのが面白いです。小草若さんには思いもよらなかったようで、お調子者だけど、人を純粋に信じる人なんだなあと再認識しました。


 「嘘をつくしかないときだってある。」と物憂げに言うA子。優等生で物事の明るい面ばかり見てきたA子の、東京での生活はどんなものだったんでしょう。A子の嘘と木曽山君の嘘は全く性格の違うものではあります。


 その後、A子がまた徒然亭を訪ねて来て、「この間はごめんね。」と木曽山君絡みのゴタゴタを謝る喜代美ちゃんに、「これから、小浜に帰ってお見合いをする。」と言うA子。


 そう言おうとして来たのか、我慢できずに口に出してしまったのか、「あんたのせいで、自分はこんなに辛い目にあっている。ほんとは、草々さんのそばにいていて支えるのは、自分だったはずなのに。」

 言われた喜代美ちゃんは、突然の事に絶句します。


 そして、気がつくと、A子の後ろには草々さんの姿が。


 なんて、A子にとってきつい巡り合わせなんでしょうか。観ている方も貧血を起こしそうになりました。草々さんの前では、好きになってもらった純粋なままの自分でいたかったのに、よりによって1番見られたくない自分を見られてしまうなんて・・・。

 心の中では、人はいろいろな事を思うものだけれど、口に出すのと出さないのでは天と地ほどの差になってしまう。それでも言わずにいられなかった、A子のぶつけどころのない怒りを思うと、A子をせめられないなあと思います。口に出してすっきりした後から、わきあがる自己嫌悪と後悔。誰がそんなA子の心を救えるんでしょうか。


 様子を窺っていたのか、お向かいの咲さんが出てきます。その後、寝床で、喜代美ちゃんと草々さんはお咲さんの人生体験もかなり混じった、A子の東京での挫折の経過を見て来たように話すのを聞きます。

 「当たらずといえども遠からず。」と言う菊江さんの言葉どおり、なんだか説得力がある話です。傷心で故郷に帰ると、親友と元恋人が結婚していたというのは、ほんとにきついと思います。


 木曽山君は、案外あっけなく徒然亭に帰ってきて、親の許しをもらったと笑って答えます。彼の場合、嘘の中にほんとが少しずつ混じっているのがややこしいです。

 彼が実家に帰っている間に、足を怪我して送ってもらった人からのお礼状が来て、全部嘘ではなかったことを知った喜代美ちゃんと草々さんはほっとするのですが、実家から帰ってきて話す木曽山君の話も、かなりホラが混じっていて、「今の話はほんとか?」と、何度も念を押す草々さんに笑ってしまいました。


 木曽山君のような、一見、真面目で仕事が出来る人に見えて、裏の顔を持っている人は、意外とこの時代に多いような気がします。そういう、目に見える真面目さを求める日本人の国民性もあるし、優等生を育てようとする、学校や家庭の教育のしかたもあるかもしれません。

 ダメな自分、弱い自分を、責められたり馬鹿にされずに出す場所がないんだと思います。


 そう思うと、木曽山君の根性をたたきなおすのは相当骨の折れる事だとは思いますが、どういう成り行きになるのか興味深いところではあります。


 でも、何もそうした考えのなさそうな喜代美ちゃんが、木曽山君をすんなりと受け入れたことには、静かな感動がありました。師匠がしてくれたことを自分もしようという、天性の素直さなんでしょうか。ふところが深い感じがします。喜代美ちゃんのそういうところが、木曽山君の成長に必要な所なのかもと思います。


 勝山の恐竜博物館に佇むA子。自分が発見したように写真入で展示してある、かつての化石を見て、今では訂正しようもないのを、複雑な思いで眺めているのでしょう。偶然出会った正平君にも化石の事を言われて、彼女はいたたまれないようにその場を去ります。

 自分のものと言ってもいいと喜代美ちゃんの了解はとってあるのだから、開き直ってもいいはずなのに、心にひっかかっているのはA子の純粋な部分であり、訂正しようと思えば訂正できるのに、ほんとは違うと今でも言い出せない、うそつきな自分をせめているようにも感じます。


 結婚も含めて、自分の気持ちを素直に出すという事が、A子の一番の課題なのでしょう。1人で悩まないで、まわりに助けを求めてほしいと思うけれど、魚屋食堂で自分の家庭を守る友春さんには相談できないし、お母さんは病気、お父さんは仕事のことで頭がいっぱいで、A子も辛い所です。

 そう思うと、喜代美ちゃんのところに現れたのは、助けを求めて来たような気もしてきます。


 何の用か、喜代美ちゃんのうちの店先に訪れた秀臣さん。正平君が作った塗り箸を熱心に見て、「あの時とおんなじだ。」と、意味深な台詞をつぶやいて、去っていきます。

 ・・・なんだろう。全然予想がつかなくて、頭の中がなんだろうでいっぱいです。


 小草若さんは、両親の仏壇を菊江さんの店で注文しながら、「自分は草若の名にふさわしい落語家になれるだろうか。」と菊江さんに相談しますが、「何がふさわしいのかわからないけど、仁志は仁志や。」と言われ、「それではだめなんや。」と出て行ってしまいます。

 鞍馬会長との話、あれからどうなったんでしょうね。自分らしくあって草若の名にふさわしいというのを体現するのは難しいですね。でも、ここががんばりどころではないでしょうか。


 A子のことを心配する喜代美ちゃんは、小浜に落語会をしに来たついでに、魚屋食堂に行った後、A子のお母さんのお見舞いに行きます。

 そこで、A子のお母さんから聞かされたのは、お母さんの目を通して語られる、自分が思っていたのとは違うA子の姿でした。A子は、ほんとに喜代美ちゃんと親友になりたいと思ってくれていたんですね。

 2人の関係は、ここにきて、また違ったものになるんでしょうか。全く共通するところがないように見えた2人が惹きつけあうのは、何故なんでしょうね。


 今1番A子が必要としているのは、やっぱり喜代美ちゃんだと思うから、なんとか助けてあげたいと思うばかりです。


 3日分続けて書いたら、とっちらかってしまいましたが、また明日から(きっと)がんばると思いますので、この辺で失礼します。