草々さんが家出したと聞いて、徒然亭では次々と兄弟子が駆けつけます。
うちはいつもラブラブとのろける草原さん。やめて自分と結婚しろとせまる小草若さん。そして四草さんはなんと、喜代美ちゃんを抱きしめ頭なでなで。「悪いのはみんな草々や。残りの仕事は俺に任せて草々の所へお行き。」と、平兵衛モード全開。・・・妹弟子でも関係なしかい!、と突っ込んでみる。
それにしても、師匠に仕事はこっちで手分けするからすぐに草々さんのところへ行くように言われても、居場所が小浜とわかったから、仕事はちゃんとすると言って行こうとしない喜代美ちゃんにびっくりしました。
小草若さんの罪をかぶって家出したときは、居場所がわかった途端、いてもたってもいられなかったのに、状況が違うとはいえ、この反応の違いが今の夫婦の危機を表しています。
なんでかな~。社会人としての責任感が出てきたと小草若さんはほめてましたが、ちょっと違うような気がします。初めてスポットライトを浴びて、自分じゃなきゃだめだという自負を持っているからなのでしょうか。せっかくの仕事を他の人に奪われたくないからでしょうか。
小草若さんのテレビでの盛衰を見てきた喜代美ちゃんには、いつか自分にもそういう日が来るという不安はつきまとっているのかもしれません。
でも、草々さんが家出し、出し損ねた婚姻届を見つけても、喜代美ちゃんの態度があいまいで上の空なのは、「自分は悪くない」という思い込みがあるからではないでしょうか。
今日の落語のネタ再現劇場は「胴乱の幸助」。けんかの仲裁が趣味の幸助さんのお話。あれ、魚屋食堂の幸助さんとおんなじ名前。しかも本人が演じています(笑)。小浜と徒然亭それぞれでこれが話題に上がります。
[自分も幸助に仲裁してもらいたいと思ってるやろ。」「夫婦のことは、時間をおいたらこじれて元に戻らなくなる。」と師匠に諭されて、喜代美ちゃんはやっと草々さんの下へ向かいます。
小浜では、草々さんが喜代美父とすっかり意気投合しています。
「結婚はまだ早かった気がする。」と言った草々さんに、「ちょっと!」と正平君と喜代美父が同時に突っ込むところがなんだか面白い~。さすが親子。「もっと若狭の事が知りたくて。」という草々さんの言葉には、ちょっと感動。家を出ても小浜に来ること自体、喜代美ちゃんにまだ気持ちがある証拠ですよね。
草々さんと喜代美父が手を取り合って「お父さん!」「はじめくん!」と呼び合う所の洋風なBGMが芝居がかっていておかしかったです。「ご飯冷めとるで。」と、正平君は冷静です。
でも、草々さんも喜代美ちゃんも、落語の名前でずっと呼び合っているんですね。名前の呼び方ひとつとっても、この2人の関係は、夫婦というよりも、兄弟子、妹弟子としての会話が多かった気がします。というより、草々さんがそうなので、喜代美ちゃんが対等にものを言えないような雰囲気がありました。落語では上下関係でも、夫婦は対等なのに・・・。
すっかり和田家になじんだ草々さんが魚屋食堂に買い物に行くと、そこには喜代美母が。うちに帰ってくださいと言う草々さんに、「私はうちの人に先代を超える名人になってほしいと思っている。でも、なにかしないと、今のままではだめなんだ。」と胸のうちを話します。
家出する時、喜代美父にきつい言葉を浴びせた喜代美母ですが、心の中ではいつも応援していたんですね。
そこに通りかかった順ちゃんは、なにやら上の空で、こないだの結婚式の時の人とうまくいってるのかと草々さんに聞かれても無反応です。人のことはすごくよくわかって、いつも的確なアドバイスをする彼女も、自分自身のことには冷静になれないようです。それにしても悩みは相当深刻そうですね。
喜代美ちゃんと草々さんの話し合いはいかに。お互いに、自分の悪い所を認めて謝る事ができるんでしょうか。うまく行くことを願っています。
夫婦は、お互いが自分を映す鏡になるんですね。自分では気がつかなかった欠点が、相手のフィルターを通して浮かび上がって自分に返ってくる。それがいいことならうれしいけど、直視できないようなことだったら、受け入れることは勇気が要ります。でも、欠点も含めて受け入れることが出来て初めて一緒に暮らせるのかもしれません。
そこまで、まだ道は遠そうです。