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スターボーのキャッチフレーズについてはここを読んでね。

今年の年始めの目玉(←だったのか…?)として80年代アイドル屈指の風変わりなユニット、スターボーの「たんぽぽ畑でつかまえて」のレビューを書き、たくさんの方からコメントを頂いた。これは予想外の展開だったのだが、もうあれから早8ヶ月が経過しようという今日この頃。

今回はそのスターボーのデビュー曲だった「ハートブレイク太陽族」のレビューをしてみようと思う。

彼女達(←彼等?)のデビューは1982年7月7日の七夕の日。あれ?このお三方も花の82年組だったことをすっかりと忘れていた。何度もクドイようだが(笑)、宇宙から飛来したこの3つの生命体(ハヤト・ヤエト・イマト)が、地球に殴り込みをかます為の先制パンチ攻撃として繰り出したのが、このデビュー曲だったのだ。

作詞は松本隆氏、作曲は細野晴臣氏という、これまたなんとも絢爛豪華で気合の入った作家陣。細野氏はこの「スターボー・プロジェクト」のために、なんとこれを含めて5曲(内シングルA・B面1曲づつ、アルバム収録曲3曲)まで手がけていたというほど、この企画にはかなりノリノリのご様子だったようである。

さて、この曲の聴きどころはと言うと…その歌詞の言葉使いだろうか。(笑)‘男’を相当に意識してのことなのか…

♪飛ばそうぜ~



♪オレの気持ちは…

とか、いわゆる男言葉のてんこもり状態なのである。しかも挙句の果てに、曲の後半部分で♪なっちまう~の4連発をブチかましてくるのである。とにかくこの3生命体、地球上ではひとまず‘男’として振舞う指令を受けてきたようなのである。

この曲はオリコン最高98位と、かろうじてギリギリセーフのチャートインを達成し0.7万枚を売りさばいた。もちろん曲の出来は細野氏の作品だもの…凝ったコード進行、溢れんばかりの疾走感、どれをとっても◎の出来栄えなのだ。しかもデビューにあたってはTV(!)による告知スポット(←ゴールデンタイムに)まで流したんだから、是が非でも元は回収したいところだったであろう。ただオリコン0.7万枚の売り上げじゃ実売に換算したってたかが知れたもの…。おそらく細野氏のフトコロには大した印税は入らなかったと推測する。もちろんプロジェクト参加による契約金のようなシロモノはガッポリと頂戴と相成ったのだろうけど…。(笑)

スターボーの歌唱にも目を向けてみようか。
このデビュー曲ではとにかく男になりきる為なのか、これでもかとばかりの履き捨て唱法。
3人とも結構歌える方たちだったみたいで、声質はかなりしっかりとしている。しかもグループの基本だったハモリまでちゃんと入れてたりして、抜かりもない。シングル3枚で終わらせるのは、何か勿体無いといった風情。TVでの歌披露用の衣装まで誂えてもらって、地球侵略に準備万端整っていたハズなんだけどなぁ。

この後、スターボーは何事も無かったかのように居直り、少女へと性転換!(アソコも切っちゃったのか…アレ?宇宙人だから最初から無かったのかも!?)スターボーのその後の詳細を知りたい方は過去記事のここを読んでね♪

とにかく謎だらけのスターボー。
男→女への転進劇は最初からの企画だったのか、はたまた「ハートブレイク太陽族」がコケちゃったことによる顛末だったのか、なんだかサッパリと分からない。

デビュー当時のツンツン刈上げヘアを短期間で聖子ちゃんカットへと鞍替えせよ!と命令されたスターボー。
こちらもラクな作業ではなかっただろうに…。髪伸び人形じゃあるまいし、ひっぱればベロベロ伸びてくるワケじゃないんだしさぁ…。(笑)

でもそんな謎だらけの状態がかえって良かったのかもしれない。だってほら、20年経った今でもこうして沢山の人が記憶(片隅の人も全域の人も…)に残してくれてるんだし…。しかもほら、3人(匹?)共、宇宙人だったんだから謎だらけで良かったのである。