街頭の下、君を待つ。
こんな夜の真ん中で、名前しか知らない君のこと。
いまどきメールアドレスも知らない、たった一度きりのひとめぼれで。
お酒に任せた冗談みたいな約束だったのに。
嘘みたいだけれど、嘘にしたくなくて。
こんな風に時計を気にしながら待つ俺は、馬鹿みたいかな。
こんな風に胸を高鳴らせて待つ俺は、滑稽かな。
時計の針は刻々と迫る。
真偽を示す時に迫る。
たとえ刻限を過ぎて嘘が証明されたとしても、しばらくは動けないだろう。
デジタルだったら0か1しか無い境目。
アナログだと前にも後にも無い境目。
約束の時間から先も、永遠に約束を待つために存在するように錯覚する。
君は笑顔が素敵なひと。
君はおしゃべりが楽しい人。
君は嘘が上手な人。