何もかも捨てて、記憶の遠くに追いやってしまえばいい。
直視するには生々しい感情から抜け出す為に、
蓋をした時期があって、
忘れたフリをした時期があって、
なにもかも捨てた時期もあった。
あなたとは音楽を通じて出会ったから。
音楽を通してよみがえる記憶がある。
音楽を通して湧き上がる想いがある。
初めてもらったMD。
それまでの私が、全く触れてこなかった音楽がたくさんのMD。
あのとき、何も知らずに聴いていたものが、
やがて普段から聴くものに変わって、
そして決して聴かないものに変わってしまった。
だから忘れてた。
不器用な文字であなたが一生懸命書いてくれた、インデックス。
そこにあったもの。
C/O/T/D
coalter of the deepers の曲。
すっかり忘れてて、
毎週楽しみに見ていたアニメのEDが耳について、
アーティスト情報を見て、
あなたが書いた 「C/O/T/D」 の文字を思い出した。
あのときあなたがくれたMD、
もう一度聴き直したいと思っても、
今はもう、無い。
音源を探すことはできても、
世界にたったひとつ、
気になる人に自分を知ってもらおうと、
あなたが作ってくれたものはもう、無い。
こんなに晴れた空の下、あなたは何をしてるかな。
不健康な生活のまま、相変わらず楽器を片手に悩んだりしてるのかな。
離れ離れになったさみしさも、今では思い出。
こんな風に不意に思い出のポケットに落っこちても、
記憶はしあわせに彩られてる。
音楽で交錯する過去と現在。
また、あなたの音が聴けたら良いのにと、少しだけ甘い感傷に飲まれた。