月に群雲群雲というか、薄曇りなだけなんだけど。薄い雲が月の光を浴びて透ける様は、意外なほど綺麗。少女の玉のような柔肌に重ねられた紗の衣のように、その輝きが直接誰かの目に触れないように、月明かりをやさしく包んでる。光の縁取りは、太陽の虹彩みたいに淡く色づいてる。そうだった。月の光も太陽の輝きを浴びて地上に降り注ぐんだった。なんでもない、当たり前のこと。その、当たり前がちょっとだけ、不思議に感じた時間。