ほどけたもの | ・・ 夢と現の朧なる ・・
肌に冷たく触れる風

かすかな春の匂いを纏いながら

ぬくもることを知らない温度



空に浮いてる薄い月

脆い刃で夜を削ぐように滑り

それでも

わたしの上に星は降らない



群れる雲間に覗く街

天地が消えるのは大地か天上か



気付けば放り出されていた

指先も爪先も無い世界

明るい世界



闇はわたしだった

冬もわたし

厳しさもすべて



きみに包まれて溶けてゆこう

春の訪れに消えてゆこう


満開の花を見ることなく

わたしは春に交わってゆく