2013年01月27日

エジプトリクガメのブログ



 食事をとらず、空腹状態になると記憶力が向上するという研究結果を、東京都医学総合研究所のグループがアメリカの科学誌「サイエンス」に発表した。ショウジョウバエを使った実験で発見されたもので、人間にも当てはまる可能性があるという。



 東京都医学総合研究所などの研究グループは、食事と記憶力の関係を明らかにするため、空腹状態と餌を食べて満腹になったショウジョウバエの行動を比較する実験を行った。

 双方のハエに、ある香りを嗅がせながら、ハエが嫌がる電気ショックを与える行為を繰り返す。これにより、ハエはその臭いが危険だと記憶し、近づかなくなる。通常は何度も繰り返さないと翌日に忘れてしまうのだが、絶食状態にしたハエは、一度学習するだけで、翌日でも覚えていることがわかった。ハエの神経細胞を分析したところ、空腹になると、体内の糖分を抑えるホルモンが減り、脳内で記憶力を向上させるたんぱく質が活性化されていることがわかったという。

 また、餌を食べない状態が20時間以上続くなど極度の空腹状態になると、逆に記憶力は低下したということもわかった。

 同じ種類のタンパク質は人間の体内にも存在するため、研究グループは、人間でも空腹時には記憶力が上がる可能性があるとみている。

 東京都医学総合研究所の齊藤実参事研究員は「研究を進めなければ断定的なことは言えないが、人間も、ご飯を食べる前に勉強した方が、物事をよく記憶できるということを示唆しているのではないか」と話しているという。更に研究を進めていくことで、記憶力のメカニズムの解明につながると期待されている。