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異世界でカフェを開店しました。3 (レジーナブックス)
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異世界トリップしたヒロインが、トリップ先世界の食文化のクオリティ向上に励むファンタジー小説・第3弾。
今回はビッグイベントとして「年一回の伝統祭・花祭り」ですが、
このひとつのイベントに、ダイエット食(豆腐が登場)、屋台食(リンゴ飴、クレープ、から揚げ、ホットドッグ、かき氷等)、ゴミ問題、
前回は主に番外編だった学院料理科の実習と、
いくつものテーマが絡められていて、とても面白かったです。
中でも、リサが食文化を発展させてきたことで"弊害"が出てきたことが目のつけどころで面白いなと思いました。
そのひとつが、今までお菓子という概念が無かった世界にお菓子を持ち込んだことで、肥満まではいかなくても太ってしまうという問題が出てきたこと。また、屋台や食べ歩きのゴミ問題は、日本でも現在進行形の問題です。
ゴミ問題ではないですが、わたしは神奈川県民で、最近鎌倉市の食べ歩き自粛条例可決のニュースなんかも見ていたので、時事ネタの取り入れ方が上手いなぁなんて思ってしまいました。(それでも、出版からもう5年も経っているのですね)
あとは1巻のヘレナとの出会いの描写から思っていましたが、この作者は年少者を見る目が深い?です。
ついつい上から目線がちになりがちですが、成長を促すとか、こういう経験をさせたいとか、自分はそういう経験をしたことがないからかもしれないですけど、ヒロイン若いのによくそこまで考えられるなぁと思ってしまいます。
ジークとの恋のすれ違いや、ヘレナとアランの恋愛事情も書かれていて、これはまあどっちでも……という感じですが。
(オフィスラブものとかネット小説でも読みますけど、実際はどうなのって思っちゃう派です
)
その中で、アランが料理人になるキッカケのエピソードもあるので、それは面白かったし、
料理を作ることの幸せみたいなのが語られていて、結構心に響くなと思いました。意外と話の肝かもしれません。
まあ、皆仕事に対してモチベーションがめちゃくちゃ高い人たちなので、恋が上手くいこうがいかまいが、仕事に響くことは無さそうですが。
番外編で遂にコーヒーが登場し、ヘレナがバリスタ(という単語は出てこなかったけど)になっていく過程は興味深かったですね。
最初だからか、コーヒーの種類が少なすぎな気もするけど……カフェオレとウィンナコーヒーて![]()
料理教室のエピソードは純粋に感動してしまいました。学院のハウルもそうですが、多様な家庭環境や境遇の人を書いているのも、優しい世界を創り出してて、そこにも読みやすさがあるのかもしれません。
