一昨年のクリスマスだったか、妊娠中に教会を転入会し、今の教会の教会員となったお祝いにいただいた。

佐々木正美先生がどんな方かは、その後たまたま観ていたニュース番組で知り、

「貴重な本をいただいたんだな」と感謝して、その頃から読み始めてはいた。

 

 が、息子が生後4ヶ月頃から抱っこしていないとぐずり続けることが続き、動けるようになると後追いも酷くなったので、

平日昼間ワンオペ育児だったわたしは疲弊してしまい、本を読む時間や余裕もなかったし、

中でもこういった育児書はとてもじゃないけど、受け容れられなかった。

妊娠出産祝いには重すぎるプレゼントなんじゃないか、と失礼なことを思ったりもした。

 

それでも、やはり育児に迷ったときは、頼りになる本だと思った。結局育児に躓いて、子どもと離れたときに読んだのである。

 

子ども、赤ちゃんの要求にできるだけ応えてあげましょうという言葉には、「そんなもん理想だ!」と言いたくなるだろう。

実際わたしもそうだ。

だけど、子どもの発達段階に応じた達成課題があり、

中でも要求が受け容れられたことにより自信が育ち、自立・自律心の育っていくこと、

それを逃してしまうと後々大きな問題に発展してしまう可能性の高いこと、

大きくなってからでは、乳児期に戻ってやり直すことは難しいことを聞くと、頷くしかなくなってしまう。

親だって、親の20代30代は今しかないといえばそうだけれども……

ただ、今の人は我慢をしなくなった、と言われてしまうと複雑な部分もある。それはわたしたちだけのせいではないし、

今の若い人は景気の悪い時代しか知らず、若い人に限らないと思うが、人々は将来も約束されず、安い賃金で働きだけを期待され、それでいて便利で豊かな複雑な時代を生きているのだ…と言ったら言い過ぎだろうか。

それでも、そんな世の中で、次の世代を育むこと、未来を創ることはこの上ない仕事だと言われたら、取返しのつかないことになる前に全うしたいと思うのだ。

 

言っておくが、けして佐々木先生は育児は母親だけのものと言っているのではない。

どうしても妊娠出産、授乳は女性のことだし、子どもと触れ合う時間が多いのが母親が多いことから、母親に向けて書いていることが多いのだ。

また、親が幸せでなければ子も幸せでないことも書かれている。保育士や幼稚園の先生は、子どもの幸せを願うならば、親を責めて敵に回すべきでないと書かれていて、それは少し安心した。育児がうまくいかない親を支援しなければならない、そういう親も愛さなくてはならないと。

だから、親に我慢しろと、根性論を説く本でもない。育児に悩む人を見捨てるような内容ではない。
臨床や保育士・幼稚園教諭との勉強会や、アンケートなどの統計データに基づく話も多く、似非医学ではないはず。
当初のわたしのように誤解してしまわないように、はっきり言っておく。
 
ただ、アンケートによると、わたしのように、現在の住まいの居住年数が短く、近くに頼れる人もおらず、育児本が頼りな不安症な母親は、
やはり育児不安のリスクがかなり高い。
お人よしすぎて警戒心がなさすぎるのも問題かもしれないが、人付き合いを大切にして、不安を解消していきたいものだ。