ここまで軽く株式投資のさわりを説明してきた。


しかし、株式投資は結局、株を買ってみて初めてわかることが多い。また、いろいろな説明をしても、実際に株を持っているのと、いないのとでは理解のレベルが格段に異なる。



そこで、とりあえず小さな金額でもいいから、この辺りで株を買うことを考えてみたい。そのため、ここからしばらくは、とりあえず株を買うには何を考えておけばいいかということについて話をしよう。



まず、今回は資金がどのくらい必要かということについて触れよう。いきなり、いろいろなパターンの話をしても仕方がないので、まず20万円以下の2-3年置いておいてもいいお金があるという前提で話をする。



もうひとつは、もう少し先で話をしようと思うが、直ちにそんなお金がない場合の投資方法というものもある。毎月の積み立てで1,000円から買えるパターンである。これも長期的な投資方法として非常にいい方法であるので、先に行って改めて説明するが、今回は一応まとまったお金が手元にあるという前提で話を進める。また、積み立て方式であれば、まとまったお金を作ることもできる。



将来的には短期で売り買いする道を選択する人がいてもいいと思うが、最初に買った株は上がったり、下がったりするのを眺めながらしばらく保有してみることをお薦めする。そして、できればきちんと利益を出している株で、配当や株主優待がある企業がいいだろう。



ここで、チャートを持ち出すが、10年くらいの月足のチャートを見て、とにかく株価が下のほうにある株を買おう。その他では、できれば業績変動が大きすぎない株がお薦めである。赤字になったり、大きな黒字になったりする会社は株価変動も大きくて面白いのであるが、最初に買う株としてはお薦めしにくい。



もちろんそういきなり言われても、当然株式投資をしたことのない人は困ると思うので、私のほうで何銘柄か候補を用意する。もちろん、その前にもう少し説明しなければならないこともあるので、その銘柄はもう少し先に行ってお話しする。


そこで、当ブログではその中の1銘柄を特定して、業績や株価をフォローしてゆく。あまり、銘柄を広げすぎてもわけがわからなくなるので、1銘柄に絞ろうと思う。ただし、その他の銘柄を買ったとしても、私のメインブログである「株式投資をファンダメンタルから極める 」ではその都度フォローするので心配はないが、特定の1銘柄はそれ以上の細かいフォローをしてみようと思う。


もちろん、十分に私が理解している株をピックアップしたとしても、その中でその特定した1銘柄が株価として他の銘柄より有望というわけではない。最終的に、企業業績や株価というものは、先に行かないとわからないものである。





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前回のチャートの話の続きである。


過去の株価が高い確率で将来を見通しているのであれば、過去の株価と将来の株価には何らかの相関があるはずである。


しかし、多くの学者の論文を見ても、過去の株価と将来の株価には、少なくとも投資に使えるレベルの相関はないのである。


それにもかわらず、いきなりチャートの世界に入り込んでしまうと、あたかも過去の株価の動きが将来を決めているような錯覚に陥ってしまう。


それで済めばいいのだが、他に情報ソースがない個人投資家は、データならいくらでもある過去のチャートにのめり込みやすい。


そしてチャートへの傾注するあまり、最後には過去の株価が将来を決めているはずであると、願うようになってしまうのである。


チャートで株価が決まっているような錯覚に陥りやすい背景に少し触れてみよう。


たとえば、しばらく100円前後にあった株価が150円になった株を後からチャートで眺めると、110円を越えて買えば、いかにも効率が良いように見える。


それまで、100円であまり動かなかった株が、110円を超え始めると、短期間に150円になるためだ。


しかし、実際に投資を始めてみるとわかるが、110円をつけた株が皆、150円になっているかというと全くそんなことはなく、もとの100円、あるいは買われた分、売られて90円ということも良くある。


それゆえ、チャートを使う人は常に損切り目安を設定するのである。


100円近辺の株が150円になったチャートは変化がある分目に付きやすいので印象に残るが、110円で終わってしまった株はチャートをよく見ないとわからないだけである。


しばしば、有料配信のメルマガなどで、銘柄の背景説明なしに、損切りポイントと利食いポイントだけのものがある。


すでに、このブログで以前に話したように、背景説明なしの銘柄名だけの情報というものは、情報に値しないものである。


それと、株価の変動はランダムであるので、有料配信でも自分でさいころを転がして決めても確率には大差ないのである。


しかし、結果論として、相場全体が上がっているのであれば、買いが当たる可能性が50%を超えるので、よく当たっているような気がし、全体相場が下がっていると、あまり当たらないような気がする程度のものである。


ただし、私もチャートを全面的に否定しているわけではない。使い方の問題である。


ここまでの説明からもわかるように、チャート自体は将来の株価を予測するものではない。


チャーチストはチャートをスクリーニングに用い、その人独自のチャート以外の要素をもって上がりそうな株をピックアップしている。


しかし、チャートの本を見ても、そのようなことはあまり書いていない。


なぜかというと、それを書いてしまうと、チャートを説く価値が弱まってしまうし、チャート以外の要素を体系化できている人が少ないためであろう。


よって、チャートを用いて株価を判断する場合の留意点は、チャートだけに頼らないということである。


チャートの知識にプラスアルファする、自分独自の市場に対する見方や株式投資に対する哲学が必要になるのである。





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個人投資家が株式投資を始めると、PERやPBRと同様に、しばしば目にするものがチャートに基づいた投資の考え方である。


チャートは原理原則、過去の株価動向から将来を予測しようというものである。どこでも目にすることから、多くの個人投資家は、株価の過去の動きと将来の動きには関係があると考えがちである。


そして、この背景にある考え方は、チャートは未だ自分の知らない将来を見通して動いているということがある。確かにその可能性はゼロではない。しかし、基本的には株を売り買いしているのは、個々の投資家であり、個々の投資家が将来を完全に見通すことはできない。自分は見通せないが、市場全体としては見通せていると考え勝ちだが、これは一番危険な考え方である。


株価が先を読んで動いているということ自体は正しい見方である。しかし、その株価の読みはよく間違うのである。そして、最初にした判断が間違っていれば、直ちに修正してしまうのが株価であり、結果的に後から振り返ると先見していたように見えるにすぎない。


このことは、個別企業の株価と業績との関係で説明するとわかりやすい。どんな業種でもいいのであるが、ここではある半導体材料を手がける化学メーカーを例に考えてみることにしよう。なお、この会社は月次情報を開示する会社と仮定する。スタート時点はその会社の主要商品の需要が減少し、市況が悪化してしばらく経った時点としよう。


当然のことながら株価はピークから大きく下がっている。月次を見ても20%のマイナスと厳しい。ところが、次の月に月次が10%減までマイナス幅が縮小したため、株価は20%程度の上昇となった。株価は月次のマイナス幅が大きく縮小したため動いたわけであるが、その背景には今後月次のマイナス幅が縮小し続けて、やがてはプラスに転ずるだろうという期待がある。


ところが、その次の月には再び20%を超えるマイナスとなったため、株価は再び大きく下がって前回の安値を下回った。どうやら前の月の回復はイレギュラーなものであり、底が見えなくなったと判断したからである。ところが1ヵ月後には再び10%減までマイナス幅が縮小したため、また株価は20%の上昇となった。そして、その次の月には5%減となり、5ヵ月後にはとうとうプラスに転じた。そのため、その後も株価は順調に上昇した。


この月次は、当然決算に先行するわけであるが、月次のマイナス幅が縮小したとしても、その期の決算が前年同期比で増益になるとは限らない。ただし、やがて月次がプラスに転ずると、業績も増益に転換して行く可能性が高まる。


このように、月次によって株価が変動し、その後業績に変化が現れたように見えるが、当然株価は何も先見しておらず、その都度間違えたと考えれば、その考えを修正し続けるだけである。これはピークアウトのときも全く同じである。


よって、ファンダメンタル(企業の業績の変化など)と株価変動の関係を理解しておくと、株価が上昇したのは、業績が拡大する証拠であり、だから目をつぶってその動きにつこうという行動はかなり無茶苦茶な理論であることがわかる。


さて、次回も同じくチャートについて考えることにして、今回は一旦ここで終わりにしておこう。




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