語りたくて。
どうしても、語りたくて、ブツブツ語ってしまいました。長文になってしまったけど、それでも語りつくせない。読みにくいから、あまりオススメしません。なんとなく、ブログに残したくて書いただけだから。
舞台に立てるって考えただけで嬉しくない?テンション上がらない?俺ならワクワクする!っていつも言ってた。
あれだけ地位も名声もあるのに、人に評価されると素直に嬉しくて、喜んじゃう。難しい事は言わない。
サインなんて求められたら、嬉しくなって、なんにだってサインしちゃう。箸入れの裏でも、コースターでも。俺とかが、たまにファンの方にサインを求められて喜んでしまうのと、なんら変わらない。そんな人。威張らない。人徳とかってよりは、褒められたら嬉しいし、評価されたらテンション上がる。本当単純に、それだけな気がする。
すっごい苦労してきた人だから。役者の苦労を誰よりもわかってて、悔しい思いも、怖い思いもたくさんしてきた人だから。俺みたいな駆け出しの役者を見ると、ほっとけなくなる。
でもいつも思ってた…俺は今井さんの努力の十分の一も出来てない。わかっていても、なかなか今井さんみたいにやるのは難しいよ。でも今井さんは、勇気づけてくれた。
あんな怖い顔してんのに、めっちゃ寂しがりやで。役者として売れる事には素直なのに、自分が寂しがりやだって事に対しては、全然素直じゃなくて、強がる。人間らし過ぎるぐらい、人間らしい人。
だからきっと仲間ともすれ違ったりしたんだろうなって。俺は深いところまで何にも知らなかったけど、今井さんの仲間に対する愛情を物凄く感じていた。共演者や、後輩や、親友に対する。
一度今井さんに泣きながら電話した事がある。
同じ表現者通しなのに、なんで仲良くできないんですか?って…ある方のある舞台をみて、気持ちが溢れそうになって、いきなり今井さんに電話してしまった。今井さん、困ってたな…
今思うと、深い事情も知らない、付き合いも浅い俺が踏み込んじゃいけない問題だったんだと思う。けど、今井さんは優しく対応してくれた…困ってたけど。いろいろあるんだって。でも、ありがとなって。
なんであの時いきなり電話しちゃったんだろう。たぶん悔しかったんだろうな。今井さんとその方は付き合いが深過ぎて、すれ違って、仲直りできないでいる。でも、その方の作った作品は、今井さんが愛した舞台そのものであったような気がして。二人共、ちゃんと表現者として通じ合ってるのに…
若くて、勢いしかない馬鹿な俺は、いてもたってもいられなくなって、電話しちゃったんだ。
でも、その人とも仲直りできたみたい。ある今井さんを囲む会にその方がいらっしゃっていて、なんか自分の事のように嬉しかった。
今井さんは、奈良橋陽子さんの話をする時、本当に幸せそうな顔をする。心から好きなんだろうなって思った。陽子に褒められるのが、一番嬉しいって。酔っ払うといつも言ってた。
だから、昨日の会で、奈良橋陽子さんが今井さんの遺影に向かって話しかけ時、今井さんが本当に嬉しそうな顔してるのが浮かんでたまらなくなった。あぁ、今井さんめっちゃ喜んでる。大好きな陽子さんに会えて、めっちゃ喜んでるって。涙が止まらなかった。
稽古の後は必ず飲みに行って、終電で帰る役者がいると寂しい顔をする。だから、なかなか帰れなくていつも寝不足だったな…でも今井さんは寝なくても、朝まで飲んでても、次の日は元気に10キロ以上走って、肉練やるから、ついていくのに必死だった。
舞台終わってからも何度も飲みに行った。楽しかったけど、俺は無理はしないようにした。今井さんが好きだから、本当に好きだから、予定があったり、疲れていたら誘われても断るようにしてた。じゃないと、今井さんの飲みの誘いは断れなくて参加するみたいになるのが嫌だったから…
なんか難しく考え過ぎたかも。もう後のまつりだけど、こうなるならそんな事考えずに無理してでも飲みに行けば良かった。でもね今井さん、俺なりの、今井さんに対する誠実さを示したつもりだったんだよ。
今井さんは、不思議な人で、たぶんみんなそうだと思うけど、自分の中の今井さんがそれぞれにいる。たぶんそれは、今井さんが一人一人に人間今井雅之として付き合ってきたからなんだと思う。カッコつけず、正直に、真っ直ぐに、本当で向き合うから。だから、一人一人の中に今井さんがいる。自分だけを見てくれているような、そんな都合のいい今井さんが(笑)
でもそれがあの人の魅力なんだ。
正直に白状する。今井さん最期のWINDS観にいかなかったのは、悔しかったから。今井さんとその場に役者として絡んでいない自分が悔しかったから。今井さんと共演してる役者達が羨ましくて、嫉妬していたから。
痩せ細った今井さんを見たくない、今井さんだって見られたくないだろうって気持ちももちろんあったけど、それ以上に悔しかった。客としてWINDSに行くのが。でも今の俺の知名度じゃ、今井さんのWINDSにはまだ出演できない事もわかっていたし。だからといって、今井さんに出演させて欲しいって頼むのは嫌だった。今井さんは、その希望に応えてしまう人だから。こっちが死ぬ気で懇願したら、ワンステージだけだぞって、出演させちゃう人だから。
自分の実力で、キャスティングに名前が上がるようになりたかった。
でも、今井さんが生きてる間に、間に合わなかった。人気も実力もそこへ辿り着けなかった。それが悔しくて、とてもじゃないけど面会なんて行く気になれなかった。
馬鹿だ…本当馬鹿だ、俺は。いっつも後悔ばかりしてる。遠回りばっかして、やっと気付く。
今井さんに会いに行けば良かった。痩せ細った今井さんに会って、周りに怒鳴られてもいいから、馬鹿みたいに泣けば良かった。
今井さん。生きる事に、命をかけた人。
生きて生きて生きまくった人。
俺は、いろんな事で失敗して、後悔して、遠回りしてるけど、まだ生きてる。
今井さんには、子供がいない。
でも、今井さんの遺伝子を受け継いでいる役者がたくさんいる。
WINDSに出演したメンバーは正にそうだと思う。
今井さんの魂を受け継ぐ役者達がたくさんいるのだ。
いつか今井さんを超えたい。
子は、いつか親を超えるものだ。
生きて生きて生きまくろう。
今井さんが生きたくて生きたく最期まで欲しかった明日という日を、俺は手にできるんだから。
一生懸命に生きなきゃ今井さんに怒られる。
熱苦しく、正論を、目標を、意気込みを恥ずかしげもなく大声で叫んで、楽しい事も、辛い事も、苦しい事も、みんな生きてる証だと喚き散らして。
人にどう思われようが、俺はそうやって生きていく。
ぞ!
ぞー!
押忍!!
しょりゃぁ~!!
最期に、俺が一番好きだった今井さんは、WINDSの肉練で俺たちの先頭を走る今井さん。
特徴的な走り方をする。
両手で、草叢をかき分けるような走り方をする。それが、なんかどんな困難も、俺は掻き分けて走り抜くぞっていう今井さんの覚悟に見えて。
だから俺は今でもマラソンしてて、疲れてくると今井さんの真似をする。
問題は山積みだ。草が生い茂っていて、ジャングルのように先が見えない人生を、掻き分けて走ろうと思う。
よし、生きるぞ!!
