期末テストで480点とる!


僕は固唾を飲んで王子の顔を見ていた。


『あのぉ・・・480点をとるということは・・・』


その次の言葉を言ってはいけないことはわかっている。

でも言わずにはいれないのだ。


『僕はどうしたらいいのでしょうか?』


常日頃から王子に


「どんな事でも自分の頭で考えてから行動せよ」


と耳にタコができるぐらい言われているにも関わらず,

僕はまるで初めて外国に行った人のように

(無論行った事はないけれども)

頭いっぱいに?マークを浮かべて聞いてしまった。


「お前さぁ,この前の中間テスト何点だったっけ?」


『え~と452点ですけど,それが何か?』


「その452点とった時すごい頑張ったよな?」

「でも480点を取るとなると,それ以上努力が必要になるわけだ」


僕はあの過酷な日々を思い出し,

背筋に嫌な汗が流れるのを感じた。


『た,確かにあれよりも努力しなければムリだとは思いますが,』

『何とか頑張ってみますよ,今回も。』


「う~ん・・・なんちゅうか,多分無理だな。今のままでは。」


『へ?今のままではムリですか?』


「うん,100%に近い確率で無理だね」

「350点から30点上げるのは簡単さ。繰り返せばいいんだからな。」

「だけど,450点から480点まで30点上げるとなると話は違うな」

「根本から変えていかんとな」


『こんぽん?からですか?』


「そう,根本からだ。」

「今のお前の勉強スタイルはどんなタイプだっけ?」


『勉強スタイルですか?』

『う~ん・・・授業を聞いて,ひたすら演習を繰り返すですかね』


「そうだ。その繰り返すだけではどうしても限界がある。」

「それが今回の480点の壁だ」


『480点の壁ですか・・・』


「まあそうがっかりすんなって!」

「俺に任せておけって!」


ドンっ!と王子は胸を叩いてふんぞり返った。


「480点って1教科あたり平均何点だ?」


『え~と・・・480÷5で96点ですね。』


「そう,96点だ。96点取るための勉強ってそりゃもうすごいよ」

「繰り返しじゃどうしようもないほどのレベルな訳よ」

「そんじゃどうするか?」


『どうするんです?』


「お前さ,今小学1年生の算数のテストやったら100点取れる?」


『何いってんですか!当たり前です。満点です』


「小2は?」

『当たり前田のクラッカーですよ』


「随分古いの知ってるな」

「じゃあ小5は?」


『う~ん・・文章題が不安ですが,何とかイケると思います。』


「じゃあ中2は?」


『・・・ちょっと自信ないですね』


「そこだ!」


突然王子は大声で僕を指さした。


「96点を取るという事は,そりゃもう100点とれるだけの実力が必要なんだよ。」

「中2の内容だとちょっと・・・みたいな意識の奴が,中3の問題なんかできるかよ」

「いいか。まずは自分の意識を変えろ。」

「中3の問題でも,小1の問題でも同じ。」

「100点取って当たり前という気持ちを持つようにしろ」


『100点を取って当たり前という気持ちですか?』


「100点を取る奴ってのは150点分くらいの勉強をしているんだ」

「それこそ,教科書の隅から隅,問題集の隅から隅まで」

「なめるように繰り返して,貪欲に知識を詰め込んでるんだ」


なんだか王子が白熱してきたぞ・・・


「自分が知らない事項があったら,ラッキー!穴を見つけたぜぇって叫べ!」

「そして鏡に向かってこう言え」

「『またひとつ成長したぜ』『俺ってイケてる!』ってな」


・・・なんか,この人あぶねぇなぁ。


「ホレホレ,やってみ。こう鏡を見て『俺ってイケてる~!』って」


・・・100点を目指せって事かな。


【本日の宿題


満点を取るという意識に変えろ!


46.僕は揺らぐ。  


かしこ