龍馬さんとよくお話します。


何か困ったことがあればすぐ相談します。


あ,断っておきますがもちろん心の中でですよ。


龍馬さんと出会ったのは20・21歳の時ですから

もうかれこれ10年来の知己の如く・・いや

知己と呼ぶのはおそれ多いですね・・・師匠,

うん,ありふれた表現ですが、まさに『師匠』です。


毎年この時期になると,高知・桂浜に立つ師匠に会いに行きます。


そこから眺める太平洋の青は目に痛いほどで,

浜辺はいつだって穏やかです。


「師匠,今年はようやく塾を開校しました」


「師匠,なかなか生徒が集まりません・・・」


「師匠,最近体の調子が・・・」


師匠,師匠・・・


いつだって師匠に報告です。相談です。弱音をはきます。


きっと日本全国から来ているであろう兄弟子の皆さんと一緒になって

いつだってこうなのです。そして師匠は決まってこう言います。


おまんらはごちゃごちゃ考えすぎじゃきに

いまっと感ずるままに,信念のままにやればええがぜよ


そんなもんですかねぇ・・・

ふうと桂浜から海を眺めて苦笑いをする。


それですべて解決します。


師匠の熱を体にしみこませ,

四万十川の「あおさ」や「岩のり」を片手に土佐をあとにします。


龍馬が近江屋で天命を全うしたのが享年33歳。


あろうことか私も今年で33・・・


いつのまにか師匠に並んでしまった自分を鏡で見て


「まだまだぜよ」


と言いきかせ,私はまた黒板の前に立つ。


師匠,こんな私でも『先生』と呼ばれているのですよ,エヘンエヘン。


まだまだぜよ


どこからともなくまた聞こえてくるのです。


かしこ