中3に進級した僕は「WC大臣」という
何ともグローバルチックな役職についていた。
誤解を招かぬようにいっておくけど断じて「ワールド(W)カップ(C)」ではない。
まあ平たく言えば「おトイレ大臣」だ。
クラスで掃除当番を決めるときに
僕はトイレ当番に進んで名乗り出たのだ。
僕は王子に言われたとおりトイレ掃除を続けていた。
そうしたら何故か学校でもトイレ掃除をしたくなり,
クラス中で疎まれていた「WC大臣」に就任したのだ。
友達からも
「いよ!おトイレ大臣!」
と揶揄されながらも結構充実したトイレ掃除ライフを過ごしている。
あるとき社会の先生から声をかけられた。
「お前すすんでトイレ掃除しているらしいな。」
「いま巷ではトイレ掃除が静かなブームだから,おおいに結構」
「どこで知ったかはわからんが,必ずお前にプラスになるぞ」
随分学校の先生達の評価もいいみたい。
家に帰ると久しぶりに王子が部屋に戻っていた。
『あ,おかえりなさい。どうでした同窓会は?』
「おお,それはもう大盛り上がりだったぜ。体もあちこち痛いしな」
同窓会で何で体が痛くなるかは知らないけど,
王子が戻ってきたと言うことはいよいよ本格勉強がスタートするのだ。
僕は少し緊張気味王子に問いかけた。
『で,これから僕はどうすればいいのでしょうか?』
よし,そんじゃ始めるかという掛け声と共に
王子は一枚の紙を僕の目の前に差し出してきた。
僕はその紙を覗き込んだ。
「それはこの辺にある主な高校のリストだ」
「高校名の隣が目標偏差値で,更にその隣が目標点数」
その紙にはこう書いてあった。
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夢見ヶ丘高校(公)・68・400点
希望野園高校(公)・65・380点
理想学園(私)・64・370点
青空高校(公)・60・320点
学道高校(公)・57・300点
日本商業高校(公)53・280点
芸術の森高校(私)52・270点
日本工業高校(公)50・260点
新緑体育高校(私)48・240点
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「よし,まず中3になったお前が一番初めにやるのは志望校を決めることだ」
『志望校・・ですか?まだあんまり具体的には決めていないんですけど』
「そうか。じゃあまず自分がどうしたいか決めることだな」
「自分は何をしたいのか」
「進学(大学)したいのか,就職したいのか,資格を取りたいのか」
「色々な可能性があるにせよ,行きたい高校を何校かピックアップしろ」
「そしてその中で一番偏差値が高いところがひとまずの志望校になるわけだ」
『なんか,偏差値で決めるのって嫌ですね・・・』
「あのな,別に偏差値で決めろって言ってんじゃないんだぜ」
「どこでも選べるだけの点数をとるに越したことはないだろ?」
「受験直前になってやっぱこっちにしたいって時に点数足りなかったらどうする?」
『はぁ,確かに・・・そうですけど・・・』
「前から言ってるように目標なくして結果なし」
「とにかく自分でまず志望校を決めてみ」
「別に今のお前の点数や成績は気にしなくてもいいぜ」
「あくまでも自分が本当に行きたい高校を選べよ」
『行きたい高校か・・・』
僕はどこの高校に行きたいのだろうか・・・
【本日の宿題】
4月のうちに志望校を決める
かしこ