『点数がとれている生徒を観察する』




王子に言われ僕はクラス一の秀才「できすぎ君」をじっくり観察することにした。




【朝自習】


僕らの学校は朝,授業前の15分間「小プリント」と呼ばれるプリントを


各自で進めるようになっている。




でも先生はおらず,自分達で勝手に進めるので半数の生徒は適当にやっている。




実は僕もあまりやっていない。


友達と話をしたり,1時間目の科目の宿題をしたり・・・




しかし「できすぎ君」はまじめにやっている。


周りに流される事なく,黙々とプリントやっているのだ。




良く見れば,できる連中のほとんどがしっかりやっているではないか!




当たり前のことを当たり前にやっているという感じ。




「できすぎ君」は終わったプリントをファイリングして読書をしていた。




ふ~む。しっかりしているなぁ。




【授業中】




社会の時間。




僕のクラスの社会は毎回プリント学習中心だ。




大切な語句が虫食いになっていて,先生が答えを解説していく。




普段の僕は,先生が答えを黒板に書くのを待ってそれを写す。


それまでは何となくノートを見たり,外を見たり・・・あんまり集中していない。




「できすぎ君」はと言うと・・・




ん? 笑っている?




そう,あのできすぎ君といえども授業中に笑っているのだ!




でも友達と話しているのではなく,先生の話に笑っている・・・




そしてプリント一杯に色々書き込んで,プリントがみるみる字で埋まっている。




答えだけじゃなく,話の流れも全て書き込んでいるようだ・・・




・・・やっぱり,授業はマジメに聞いているな・・・




授業後,できすぎ君はプリントをファイリングして,宿題をメモしていた。






【休み時間】




次の授業の準備をしたできすぎ君は友達と遊んでいる。




そのあたりは僕と同じだな。




そういえば少しの空き時間があると彼は『読書』をしている。




何の本かはわからないけど,字ばっかのやつだ。




こんなところでも差が出るのかなぁ・・・




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家に帰って王子に今日の観察記を報告した。




「んで?お前さんの感想は?」




『はい,たいした差ではないと思うんですが,やっぱりどこか違うなぁ~と』




「そうだろ?できる奴は基本的にまじめなんだ」


「まじめってのは,やることをキチっとやるということな」




『そうですね・・・それと・・・』




「それと・・なんだね?」




『彼がやっていた事のほとんどが,王子がいつも言っている事でした。』


『小プリントをきちんとやったり,宿題をメモしたり,授業に真剣に参加したり』




「そうか。それがわかっただけでも効果アリだったな」




『はい。彼は休み時間でも読書をするぐらい,時間の使い方が上手でしたしね』




「ほ~読書ねぇ・・・」


「よし!そんじゃ次の課題は・・・・」


「一週間で本を一冊読む!にしようぜ」




『一週間でですか?』




「そう。一週間あれば一冊ぐらい読めるだろ?」


「もちろん字ばっかりのやつだぜ。図書館でコレ面白そうというのを借りて来い」




本か・・・


今まで呼んでも最後までいったことがない僕にできるのかなぁ・・・


ま,いっちょう読んでみるとするか・・・




【本日の宿題




一週間で本を一冊読む




18.僕と気づきの王様




かしこ