年が明け、私は相変わらずボンゴレと風紀財団の架け橋となっていた。

頭…痛い…

ボンゴレのアジトから風紀財団に戻る途中激しい頭痛に襲われた。

この痛みはあの時ここに来た時の痛みと似ている…

立っていられなくなりしゃがみこんだ。

もう…だめ…

私は痛みのあまり意識を手放してしまった。


***




「骸様。」

「何ですか?クローム。」
「天音、倒れてる。」

そこには額に汗を浮かべて倒れているボンゴレの姫がいた。

「!
おやおや、クフフフフ
仕方ありませんね。
雲雀恭弥の所に運んで差し上げましょうか。」

何かを企んでいるように骸が笑った。

「骸様…
天音に変なことしたら、怒るよ…
雲の人も、私も。」

「おや、それは困りますね。
では素直に彼に手渡しましょうか。」

(骸様…何か変なことするつもりだった?)




***

「ワォ。何で君が天音を抱えているんだい?」

「クフフ。
天音がアジトで倒れていたからですよ。
お礼を言って欲しいものですね。」

「天音、はやくこっちに渡しなよ。
変なことしてたら噛み殺すよ。変態。」

「おや、心外ですね。
私は純粋な気持ちでここに運んだんですよ。」

一触即発。
お互いが睨みながら今にも戦い始めそうな雰囲気の中クロームが、何か言いたげな顔で骸を見ていた。

「…。
分かりましたよ。僕らはこれで失礼しましょう。」

そう言って、姿を消した。

全く霧のやつらは馬が合わない。

天音を部屋に運び、ベッドに寝かせた。

さっきまでは全然元気だったのに…

手を額に持っていくと、高い温度を感じた。

「哲。」


「何でしょう?恭さん。」

「解熱剤持ってきて。」


「分かりました。」


うなされてるのだろうか?額に汗を浮かべていた。

「…か、のん…さん」


「っ!!」

そう天音が呟いた瞬間、天音のまわりに光の球心体が出来た。
他のファミリーとの話を終わらせて、会場に戻るとどこを探しても天音が見当たらなかった。

どこだ?

雲雀は継承式の時の事を思い出して少し焦った。

ベランダにふと目を向けると、天音と見覚えのある男の姿。

ほっとしたのもつかの間で、次は苛立ちを感じる。

…ワォ。
何で天音の肩にジャケットがあるんだい?

近づいて行くと楽しそうに話している二人の姿。

何か分からない黒い渦が心をかきみだしている。

気づいたら天音を跳ね馬から引き離していた。

跳ね馬は僕の機嫌の悪さを察してか、さっさと何処かへ消えた。

「何話してたの?」

「秘密です。」

ニコリと笑ながらそう言う天音。

面白くないね。
天音が僕に隠し事なんて百年早いよ。

「あの…恭弥さん?」

「なんだい?」

と答えた瞬間天音が抱きついてきた。

ワォ。
天音からこんなことするのは珍しいね。

けど、首に違和感を感じて見ると、ネックレスがかけられていた。

「これは?」

「クリスマスプレゼントです。
恭弥さんにはいつも色んなことしてもらってばっかりなので…
何か出来ないかなぁと考えた結果プレゼントになりました!
あの…気に入らなかったら着けなくても…」


少し顔を赤らめて小さな声で話す天音の姿がかわいらしい。

正直驚いた。
まさか天音からプレゼント貰えるとは思っていなかった。

「いや、着けるよ。
ありがとう天音。」

「い、いえ!喜んで頂けて嬉しいです。」

天音は顔を赤らめていた。



***

「天音。手出して」

恭弥さんが突然こんなこと言ったので、私は取り合えず手を出したら、小指に指輪がはめられた。

「わ、私にっ!?
ピンキーリングですか?」

シンプルなピンクのストーンが一つついている。

「そう。
ここのいつかの為の予約ね。」

そう言って私の左指を指差した。
思わずその言葉に赤面してしまう。

「あ、ありがとうございます!
とても嬉しいです…。」

私は小指にはまった可愛らしい指輪の重みに幸せを噛みしめていた。

***



【Quindi Lei per faivore e felice;
『どうか、あなたが幸せでありますように。』】


恭弥のネックレスにはそう刻まれていた。




「ねぇ、天音。」

「はい?」

「Io sono felice.
Ci puo esserlo con Lei;una primavera.」

「えっ?
何て言ったんですか?
日本語で話してくださいっ!」

「嫌だ。秘密だよ。」

意地悪な笑みを浮かべて恭弥さんは会場に入ってしまった。


【幸せだよ。君といれば。】



○●○●○●○●○●
二話連続更新(^^)