今日から無事大学生だ。

あれから私は一年間猛勉強した結果、並盛にある看護学部と医学部がある大学に合格したのだ。

(よし!スーツも着たし、忘れ物もないし!
そして指輪も…)

わたしは、小指に光っている、指輪を見て頬を緩めた。

あのクリスマスの夜、恭弥さんに貰った物。

『いつかの予約ね。』

これを貰った時一緒に貰った言葉。

これ以上嬉しいことはない。


「何にやけてるの?」

「き、恭弥さん!?」

「早くしないと入学式、遅れるよ。」

時計を見たら出発予定の時間をとっくに過ぎていた。
「あ…いっ、行ってきます!」

すると急に腕を引っ張られ軽くキスされた。

「いってらっしゃい。
気を付けて。」

こんな至近距離で言われたら、誰でも何も考えれなくなる。


「い、い、行ってきます!!」





「やっぱり高校とは規模が違うなぁ。


「そうだね…みれいちゃん、平太くんも今日入学式?」

私は、みれいちゃんと同じ大学に通うことになり、平太くんは、大阪の大学に行ってしまった。
つまり、この二人は今遠距離恋愛中なのだ。

「うん、そうみたい。
他の女の子に捕まってなかったら、いいけど…」

「大丈夫だよ。平太くん、みれいちゃんの事しか見てないから!」

遠距離って、とっても辛いんだ…
私は恭弥さんと長期間離れることはあまりない。

あったとしても、長期出張で2ヶ月だ。

みれいちゃんはこの頃、あの底抜けの笑顔を見ていない。

(本当に心配なんだ。)

「大丈夫だって?
平太くん、他の女の子見る余裕なんかないって!
ここにはこんな可愛い彼女がいてるんだから!」

「天音…ありがとう。」

こうしてそれぞれの思いを胸に大学生活をスタートさせた。

まさか、この時『あの力』を目覚ましてしまうなんて、思ってなかった。