
私、バカになったの
最近、よくそう言うようになった。
お昼寝して起きて
タオルケットたたみながら
私、バカになったの
何にもわからないの
悲しそうな顔だった。
自分が色んな事を
忘れていく事
思い出せない事
感じてるんだよね…
今までは夢中になってた
工作も
最近は
私、バカになったの
だから出来ないからやって
そう言って
自分でやろうとする事が減ったね。
介護者によってはすぐに
手を出してしまう
出来る事をみつけて
やって頂く前に…
なんの為の工作活動なんだろ?
そんな気持ちに漠然となった。
どんな声掛けをする自分も
うさんくさく感じた。
忘れていく
悲しさを私は知らないから。
本当の気持ちは想像でしかないから。
それでも
今、ここに私は
あなたが大好きで
そばにいます。
その思いだけは伝わって欲しくて
タオルケットをたたむ
彼女の傍らに
一緒に座った。
お茶でも飲む?
と言うと
あなたは
あんた、お茶入れてくれるの?
おいしく入れてよ。
私は彼女に返事をした。
うまく、入れれないから
手伝って。
彼女は笑いながら
あんたは、こき使うね
そう言って
ベットから降りた
彼女の手を私は握り
手を繋いで
お茶を入れに歩いた。
温かくて優しくて
しわしわの小さな手
握りしめたらなんだか
涙が出た。
この温かくて優しい手が
大好きでたまらないんだ。
彼女はお茶を入れてくれた。
入れてくれたお茶を
二人で飲んだ。
美味しい!やっぱり
上手だねー!
そう言うと
彼女はにっこり笑って
80年生きてるもの
と、言った。
心の中で
いやいや、90年でしょと
笑いながら突っ込んだ。
美味しいお茶を飲んだら
元気になれた気がした。
色んな悩みはたくさんあるけど
いつまでも
介護の仕事を続けたい
そう思った一日だった。
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