初夏
簡易裁判所 ○○○号法廷
時間の30分ほど前に到着。
ほどなく、被告である彼女が司法書士を伴って現れた。
こちらは一人だ。
時間になり、裁判が始まる。
少額訴訟裁判というのは
1つのテーブルを囲んで行われる。
私と彼女の間に司法書士が座る。
同じテーブルに裁判官と書記官、民間のアドバイザー。
いよいよだ。
初めて実物の彼女を目の前にして
「がんばらなくちゃ、ふんばらなくちゃ」と力が入る。
本当は心細くて、今にも緊張の糸が切れそうな自分がいる。
冒頭から裁判官、やる気なし・・
こんな内容を少額訴訟にされても、みたいに言われる。
せっかく陳述書も用意してきたのに。
しかも、私とは殆ど話さず、
相手の司法書士とばかり話す。
結局は素人さんお断り、みたいな感じがありありと伝わってきて気分はよくない。
今回は慰謝料の一部請求だから、
全額請求で地方裁判所で争うのが妥当だと説得される。
弁護士を立てての裁判になる。
費用のことが頭をよぎる。
リアル彼女は
最初から一度も私を見ようとせず
謝罪どころか会釈さえなかった。
そんな彼女を前にして
「私は地方裁判所に移送で構いませんよ」と言った