頭の中は、悪い想像しかなかった。
娘がまだ小学生
車に乗った瞬間、涙がとまらなくなった。
どうしたらいい?
PETの結果がどうであっても入院まで2週間もない。
なにをしたらいい?
仕事は?


もしかしたら、家に帰れないのでは。
最悪の想像しかでない。

限られた時間。
やることがたくさんある。

とりあえず両親にはなそう。
明日には会社にもはなそう。
娘にはPETの結果が出たら話すことにした。

やらないといけないことを、書き出して、その日はすぎていった。
彼が私の動揺を察して、会社のそばで待ち合わせて彼の車で病院までいこうといってくれた。
うれしかった。
私が先に待ち合わせ場所についた。
すこし後に来た彼の車にのせてもらったけど、あきらかに彼のほうが動揺していて、ちょっと笑ってしまった。

先生との約束の時間よりすこし早めに到着。
夕方も遅い時間だったので外来に人はいない。
「先生は処置が長引いているのですこし待ってください」といわれ、二人で待っていた。
なんとも言えない時間。何を話したのか、話してなかったのかさえ思い出せないけど。

先生が診察室から顔を出して、「どうぞ」といわれた。彼は正式には家族ではないので同席していいか確認したら、「婚約者さんならいてもらったほうがいい」と。
彼は意地でも同席するつもりだったらしいので、中に入れると聞いてほっとしてました。

中に入ると、「検査結果が揃ったので、早く知らせて早くオペしたほうがいいとおもうので」と。
舌にできるガンだった。
しかも首のリンパに転移らしいものもあると。
若いから早く、とりあえず早くと。

転移はショックだったけど意外に涙はでなかった。
というか、泣く暇もなく入院日手術日がきまり、それまでに他に転移がないかPETをうけないといけないとか。
処理しきれないかんじだった。
採血をした段階で入院は決まっていた。
結果が出たらすぐに対処できるように、出来る検査はしておこうと言われたから。
不安しかなかった。

彼は「結果がわかるまでは、まだわからない。いつもどおりしていよう」と。
私もそうだなと。
娘たちは勘がいい。
気がつかれないように、いつもどおりでいよう。

4日後MRIを取りに行った

次の日、会社の休憩中携帯に着信があるのに気がついた。知らない番号。
調べたら病院からだった。
上司に断りを入れてすぐにかけた。
結果を聞く日は次の日の予定だった。

先生から結果が出た。
なるべく早く話した方がいいと思うから、今日来れないかと。
会社は早退することにした。
涙が出た。
一人で受け止められない。
彼が一緒に行くと連絡をくれた。
うれしかった。