11月下旬のある日。


昼休み・・・


俺とゆきちゃんは学食で食事を取っていた。


教員採用試験のための勉強や研究の量は多く、


昼休みは、数少ない休憩時間でもある。


この頃になると、大分食事の量も元に戻りつつあった。


食事を取り終えた後、ゆきちゃんとしばらくの間、


談笑していた。


一度、休んでしまうと、なかなか勉強に戻りたくなくなるものである。


その時、ふと見覚えのある男性が俺に声をかけてきた。


男性「こんにちは!」


俺「あ・・・こんにちは・・・」


男性「覚えてらっしゃいますか?」


その男性を思い出すのにそう時間はかからなかった。


一度、アヤと電話をした時に思い出していたから。


俺「えっと・・・鳥越さんでしたよね?」


鳥越さん「そうです・・・


でも、どうして名前までご存知なんですか?」


俺「アヤから聞きました。」


鳥越さん「そうなんですか!?


なら話が早いんですけど、


今、アヤと付き合ってるんですか?」


俺「えっ?どうしてですか?


付き合ってませんけど・・・」


鳥越さん「実は、アヤは自分の彼女なんですよ・・・」


俺「えっ!?そうなんですか!?」


ゆきちゃんも驚いた表情を見せている。


鳥越さん「はい・・・でも1ヶ月前に


介護実習中、他に好きな人ができたと言われまして。」


俺「あぁ・・・そういうことですか。


大丈夫ですよ!


確かに、自分はアヤに告白されましたけど、


当時は彼女もいたので断りましたよ?」


鳥越さん「そうなんですか?


じゃあ、もう会ったりしてないんですか?」


俺「まぁ・・・この前、流和ホームへ


一緒にお礼しに行きましたけど、


それ以降は一度も会ってません。」


鳥越さん「ほっ・・・それならいいんです。」


俺「・・・でも、どうしてアヤは鳥越さんという彼氏がいながら


俺に告白してきたんでしょうね・・・理解できないんですが・・・」


ゆきちゃんも同意見のようで、深く2度頷いた。


鳥越さん「しょうがないんです・・・彼女、遊び人なんで。」


俺「えっ!?( ̄ロ ̄lll)そうだったんですか!?」


鳥越さん「はい・・・浮気されてるのか、


股をかけられてるのかわかりませんが・・・


一緒にいる時でもかなり、


男からの電話やメールが頻繁にあります・・・」


俺「そうなんですかっ・・・!」


鳥越さん「それに付き合ってから言われたんですが、


前の男とも切れてないようですし・・・


今、何股してるか自分もわからないくらいなんです・・・」


俺「そんな・・・・・・・・・・・・


もう別れた方がいいんじゃないですか?」


鳥越さん「いえ・・・!自分はアヤのこと愛してるので・・・


それはまだ考えられません・・・」


俺「そうなんですか・・・


もしかして、8月下旬にアヤが実習をサボったって言ってたのは・・・


鳥越さんとデートでもしてたからなんですか?w」


鳥越さん「何ですか?それ・・・


8月下旬なら、まだアヤと付き合ってませんでしたけど?」


俺「えっ!?ならいつから付き合い始めたんですか!?」


鳥越さん「9月の始めです・・・」


・・・・・・・・・・・・ということは・・・


俺「あの・・・こういうこと言っていいのかわかりませんけど・・・


アヤが俺を好きになったのって・・・


俺が介護体験に参加した初日らしいんですけど・・・( ̄ロ ̄lll)」


鳥越さん「えっ!?・・・・・・・・・初日って何日だったんですか!?」


俺「9月1日です。」


鳥越さんが絶句する・・・


俺「もしかして、付き合い始めたのって?」


鳥越さん「9月1日です・・・」


俺「うわっ!!( ̄ロ ̄lll)ち、ちなみに何時頃!?」


鳥越さん「夜会ってですけど・・・」


俺「・・・追い打ちかけるようですけど・・・


まさか、アヤから告白してきたんじゃ・・・!?( ̄ロ ̄lll)」


鳥越さん「・・・はい。」


ガ━━━(´OдO`|||||;)━━━ン!!!!


俺「それって・・・最初から股かけようとしてたってことですよね!?」


鳥越さん「・・・みたいですね・・・(´ヘ`;)」


その後は、3人でアヤの悪口を好き放題言って盛り上がってしまった。


どうやら、アヤは鳥越さんの時も俺の時と同じような言い回しで


最初、車で送ってくれるよう誘ってきたらしい。


最悪だ・・・


鳥越さんは俺とゆきちゃんの説得で考え直したのか、


アヤとはやはり別れる方向で考え直すと仰っていた。


当然の判断だ・・・


その夜・・・


いつものようにアヤからのメールが受信した。


アヤ『今日も家庭教師お疲れ様です☆


土曜は家庭教師ないんでしたよね?


よかったらドライブに連れて行ってくれませんか!?(●≧∇≦)ノ』


いつもなら受け流すメールも・・・


今日の俺は違っていた。


アヤに電話をする。


俺「もしもし。」


アヤ「はいは~い☆


てか初めてですね☆


電話してきてくれたの(*^∀^*)/」


俺「まぁ・・・今日はちょっと聞きたいことがあってね。」


アヤ「えぇ~?何ですかぁ!?w」


俺「鳥越さんと付き合ってるんだってね!?」


アヤ「・・・・・・・・・・・・えっ!?」


俺「だ・か・ら!!


鳥越さんと付き合ってるんだってね!?」


アヤ「あっ・・・いや・・・その・・・


てか何で?・・・・・・何で知ってるんですか!?」


俺「今日。鳥越さんに全部聞いちゃったよ!!」


アヤ「マジですか!?まさか・・・話するなんて・・・


鳥越さんとは知り合いでも何でもなかったんですよね!?


どうして!?」


俺「鳥越さんから話かけてきてくれたんだよ!!学食で!!」


アヤ「えぇ~!?そっかぁ・・・失敗しちゃったなぁw


鳥越さんがまさかそこまでするなんて・・・意外だわ・・・」


俺「それだけホレられてるってことなんじゃないの!?」


アヤ「え~っ!?


てか鳥越さんとかただのセフレなんですけどw」


俺「はぁ!?(▼Д▼#)」


アヤ「だって本命は他にいますもん♪」


俺「なんじゃそりゃ・・・お前、一体何人と付き合ってたんだよ?」


アヤ「今は5人かな♪ちなみに鳥越さんは最下位ですけどw」


俺「ひでぇ・・・お前がそんなやつだったなんてな・・・


どうせ、8月の下旬に実習サボったのも男と遊んでたからなんだろ!?」


アヤ「まぁ・・・ある意味、男遊びなのかな?・・・


仕事と言えば仕事ですけど・・・」


俺「仕事?・・・仕事って何だ!?」


アヤ「ま・・・その・・・なんですか・・・


世間一般的には、援助って言うんですか?・・・w」


俺は絶句した・・・


援助交際もやってるのかよ・・・こいつ・・・


俺「も、もう、いいや・・・引いた・・・


じゃあ、もうメールとかしてこないでね・・・


さよなら!!」


アヤ「は~い♪さよ~ならぁ~♪」


衝撃の真実だった・・・


しかしながら、こうして、アヤからの連絡は一切こなくなったのである。




そして、あの人との再会を果たすことに・・・
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