介護体験最終日・・・帰りがけ・・・
俺「じゃあ、そろそろ帰ろうか!?」
そう言って、俺はゆきちゃんとアヤを車に促す・・・
ゆきちゃん&アヤ「はい♪」
そうして、施設の駐車場にある俺の車に向かい、
3人で歩いている時だった・・・
サチ「ちょっと、待って!」
後ろから、サチが俺たちにこう呼びかけ、
小走りでこちらの方へと向かってくる・・・
アヤ「あれぇ~!?どうしたの~?」
サチ「ちょっと、職員さんがこの人のこと
呼んでたから!」
そう言って、俺を指差す・・・
俺「えっ!?俺!?」
サチ「そう!なんか忘れ物
したんじゃないんですか!?」
俺「いや・・・そんなはずは・・・」
サチ「とにかく!呼んでたから
早く行った方がいいですよ!?」
俺「あぁ・・・わかった!!
じゃあ、キー渡しておくから先行ってて!?」
そう言って、キーを渡し、ゆきちゃんとアヤを先に行かせる・・・
サチ「じゃ!それだけなんで!」
そう言って、ゆきちゃんとアヤに手を振ったサチは
俺の隣を同じ方に歩き始めたんだ・・・
俺「あれ!?どうしたの!?電車だよね!?
駅向かわないの!?」
サチ「えっ!?いや・・・
控え室にカバン置いたままだから・・・」
俺「あっ!そうだったんだ・・・
わざわざ追いかけてきてくれてありがとね!」
そうして、流和ホームに戻った瞬間・・・
俺「で、職員さんって誰が呼んでたの!?」
サチ「あぁ・・・それ・・・ウソです。」
俺「はぁ!?Σ(´Д`lll)」
サチ「・・・実は、どうしても聞きたいことがあって。」
俺「誰に!?」
サチ「あなたですよ!あ・な・た!!」
俺「俺!?・・・何!?」
サチ「てか、もうわかってるんじゃないですか!?」
俺「いやいやいや・・・わからないし・・・何!?」
サチ「ハァ~・・・あなたって・・・
ホント鈍感なんですね!?」
俺「だから、何!?」
サチ「てか、アヤさんとゆきさんが
あなたのこと好きなのは
さすがに気付いてますよね!?」
あきれた表情で彼女は言う・・・
俺「・・・そうなの!?」
サチ「ハァ~・・・そうですよ!!
なんであれだけされて気付かないかな!?」
俺「・・・てか、ゆきちゃんとアヤが
ただ単に仲が悪いんだと思ってた・・・」
サチ「その原因があなたなんですよ!!
全く!!」
俺「そうだったんだ・・・」
サチ「それで、どっちにするんですか!?」
俺「えっ!?何を!?Σ(´Д`lll)」
サチ「だから、どっちを選ぶんですか!?」
俺「いやいやいや・・・どっちも選ばないけど。」
サチ「はぁ~!?どうして!?」
俺「いや・・・どっちとも付き合えないから・・・」
サチ「もしかして・・・
別に好きな人がいるんですか!?」
そう・・・俺にはサヤがいる・・・
俺「・・・そうだよ。」
サチ「な~んだ・・・そうだったんですか!?」
俺「そうだよ、そうだよ!!」
サチ「じゃあ、何でアヤさんに
そのこと言わなかったんですか!?」
俺「だって、なんかしつこそうだったから・・・
どんな人!?とか聞かれそうで・・・」
サチ「えっ!?でも、別に知らない人なら
問題ないんじゃないですか!?」
俺「いやぁ~・・・」
だって、高校生で16才で塾の生徒とか言えないし・・・
ごまかすには最初から何も言わない方がいいに決まってるじゃん!?
とは、口が裂けても言えない俺・・・