彼女は車に乗り込むと、俺の左手を掴んで、
自分の胸元に引き寄せた・・・
彼女「せんせぇ・・・私の心臓の音が聞こえますか?」
ドクッ・・ドクッ・・ドクッ・・
といささか早めの音を立てていた・・・
俺「少し、動悸が早いよ?しかも、激しい気がする・・・大丈夫?」
彼女「緊張してるから・・・
せんせぇ・・・
私も先生の鼓動聞きたい・・・」
俺「いや・・・それはダメだよ・・・」
彼女「また、私の両親が心配するからって言いたいんですか?」
俺「そうだよ・・・」
彼女「でも・・・せんせぇの鼓動を聞くことがそんなにいけないこと?」
俺「鼓動を聞くことは悪いことじゃない・・・
俺の生きる証をサヤにも捉えていて欲しいし、
俺もサヤが本当に俺の隣にいるんだということを感じたい・・・」
彼女「じゃあ・・・なぜ?」
俺「もっと・・・俺と近づきたいと思うだろ?」
彼女「そんなこと・・・」
それっきり彼女は無言になった・・・
俺「慌てないでも、俺はどこへも行ったりしないから☆・・・ネッ?」
彼女「はい・・・
先生って固いですネ・・・w」
俺「そう?」
彼女「そうですよw
昨日落とせなかったから、今日こそはと思ってたのに・・・w」
俺「・・・わかってたよw」
彼女「やっぱり?(*^∀^*)/エヘッ
・・・でも、少しはグラッとしませんでした?w」
俺「もちろん・・・
グラグラしすぎておかしくなりそうなくらいねw」
彼女「へぇ~♪
じゃあ、まだ望みはありますね」
俺「さぁ~、どうかな・・・
でもさ、どうしてそんなに慌てているの?w」
彼女「慌ててはいませんよw
・・・でも、私は、今の感情を素直に表現したいだけです!」
俺「・・・そうだね・・・」
彼女「だって・・・今のせんせぇを感じることができるのは
今しかないじゃないですか?
せんせぇは、今の私を感じたいと思わないんですか?」
俺「それはその通りだけど・・・俺にはムリだよ・・・」
彼女「ムリだとわかってても・・・
これからもせんせぇのこと・・・
誘惑し続けます
いつか、せんせぇが我慢できなくなる日まで」
俺「こ、困るよ・・・( ̄ロ ̄lll)」
彼女「・・・でも、嫌じゃないでしょう?」
俺「あ・・・あぁ・・・」
彼女「・・・なら、容赦しませんからw」
俺「ガ~ン( ̄ロ ̄lll)!!」
彼女「アハハ・・・」
俺「ハハハハハ・・・」
そうして、俺と彼女は今日も帰路についた・・・
その夜・・・
サヤが突然、電話をかけてきた・・・
彼女「せんせぇ、私が今、どこにいるかわかりますか?」
俺「家でしょ?違うの?」
彼女「ブッブ~
私は今、○×公園のベンチにいます(*^∀^*)/エヘッ 」
俺「えっ?( ̄ロ ̄lll)なんで?」
彼女「特に理由は~・・・
でも、せんせぇが迎えに来なかったら・・・
私、いつまでもココにいます・・・」
俺「何言ってるんだよ!!早く帰りなッ!!
親御さん、心配するじゃん!!
大体どうやって外に出てきたの?」
彼女「抜け出してきました☆窓から(*^∀^*)/エヘッ
だから今、私、裸足なんですw」
なんてことを・・・( ̄ロ ̄lll)
変質者がでたらどうするねん!!
そう思って、俺はすぐにジャケットを羽織った。
俺「すぐ行く!!なんかあったらすぐに電話しろよ!!」
彼女「は~い(*^∀^*)/エヘッ 」
ブ~ン・・・
キキィッ!!
俺が、○×公園に着くと、
彼女は本当に、裸足でそこにいたんだ・・・
着ているのは、パジャマだけで・・・
俺は、怒ろうと思っていたけど、
その姿を見て、急に怒る気をなくしたんだ・・・
そこまでして、俺に会いたいという彼女の
気持ちが・・・
愛くるしかった・・・
俺「大丈夫だった?寒くない?」
彼女「はいッ(*^∀^*)/エヘッ 」
俺「早く、車に乗りなッ!!」
そう言って、彼女の手を力強く引く・・・
その時、彼女の手がすごく冷たいことに気づいて・・・
俺「ごめん・・・」
なぜか、そんな言葉がでてきて・・・
彼女「・・・せんせぇは謝らないでいいよ☆」
俺「・・・」
でも、俺がこんな無茶をさせたんだなって・・・
そう思うと、胸が急に苦しくなったんだ・・・
車に乗せて、暖房を効かせた・・・
彼女「あったか~い☆」
俺「少し、あたたまったら、すぐ帰ろうね?」
すると、突然、彼女が俺の首に両腕を絡め、
そのまま、助手席を飛び越え、
俺が座る運転席の方へ・・・
当然、俺の膝の上に座る格好になって・・・
彼女「イヤ・・・!!」
そう言って、思いっきり抱きついてきたんだ・・・
俺は、一瞬、身体を彼女に完全に支配された気がした・・・
彼女が上に乗っているため、動けない・・・
上半身も彼女にしっかりと抱きしめられていて、動かせない・・・
しかし、俺が彼女の背中に手をまわすことはなかった・・・
俺「ゴメン・・・やっぱり、今はまだ・・・ムリだよ・・・」
しかし、彼女の手は止まらなかった・・・
俺の顔を彼女に向くように両手で固定し、
彼女はあの日、帰りの車の中でしたことと同じことを・・・
うっ・・・( ̄ロ ̄*)
俺は、もはや発言することさえ、許されないのか・・・
彼女は、あの日よりもより長く・・・より深く・・・
俺の一部を感じとっていた・・・