C-CHERRY -15ページ目

おいで。

おいで。



2番目に好きだった言葉。



寂しいとき。嬉しいとき。楽しいとき。悲しいとき。苦しいとき。幸せなとき。喧嘩したあと。




おいで。


両腕をやわらかく広げる、優しい顔。






1番好きだったのは、


君が呼ぶ、あたしの名前。





今日に行き詰ると、夢にでてきて「おいで」と笑う。












夢の中だけ。

迷路。

ぽん。


っと、放たれた場所が迷路。





もうずっと長い間、歩いて歩いて。

疲れて。


座り込んだり。


眠ってしまったり。


来た道を戻ったり。


そしてまた歩き出した。



だけど抜け道はなく。





その迷路は箱庭。







「いつか迎えにいくよ。」







信じてた言葉はもう、




幼いころに読んだ絵本と同じ。




おとぎ話にすぎなくて。






だったらいっそ、









すべてなかったことにしてくれたらよかったのに。
















毎日、夜眠れずに、


縛られた四肢を感じ、泣いてしまう。









過去を見ぬふりするのなら、


すべてなかったことにしてくれればいいのに。 

泣きそう。

弱虫スイッチ、入りそう。



ほんとはすごいムリしてる。


って、誰かにわかっていて欲しい。





あたしが泣ける場所を、つくって欲しい。




そしてほんとは、「誰か」が君であったらいいと願ってる。



ほんとはまだ、諦めてない。





君に、好きだ、って言われたら、


あたしの明日はどう変わるかな。









弱虫スイッチを、明日へ切り替えて欲しいの。