3.11の大地震のとき俺はアメリカにいた。
今もまだ滞在してインストラクターを続けている。
今回の大震災は、今までの人生の中で最も衝撃的だった。
阪神淡路のときはまだ若くどこか遠くで起こった災害としてしか認識してなかったように思うし、
地元新潟の中越地震の時でさえどこか他人事のように感じてた気がする。
所詮、直接自分に関係のある人が巻き込まれない限り無関心だった。
そもそも自分は全くと言っていい程ボランティア精神を持ち合わせていなかった。
だけど今回は違った。
海外に住んでるせいなのか、年をとったせいなのか、震災があまりにも大きすぎたからなのか、
理由はなんにせよとにかく何でもいいから何か出来ることはないかと考えていた。
ボランティアというよりは愛国心か。
これが他の国だったらやはり他人事になっていただろう。
出来ることと言ったらまず募金。
自分の経済力だと屁みたいなもんしかできないので、働いてるフライトスクールに募金箱を置いてみた。
それもいまいちだったが、やらないよりは遥かにましだ。
そんな折ここラボックの日本人大学生が大きく動き出した。
目標金額はなんと10000ドル。今の日本円にしてやく83万円。
大学の歩行者に募金を呼びかけるのはもちろんのこと、
スポンサーを募りイベントを起こして募金活動を行っていた。
自分も出来る限り手伝い協力もした。
驚いたのはこっちの人はけっこうみんな募金してくれることだった。
それも余ってる小銭だけとかじゃなく、わざわざ財布から紙幣を取り出してしてくれたりする。
それには感動した。アメリカ人を見直した。それを普通に難なくやる精神は見習わなければいけない。
イベントの話に戻る。
彼らはそのイベントの商品や景品を探していた。
そしてスポンサーの一つとして彼らは自分が働いてるフライトスクールにも何か出来ないかと尋ねてきた。
そこで俺はボスに話をして、チャリティーフライトを提供してもらうことができた。
もちろんそのパイロットは俺。
かねてから俺ごときではパイロットとしては何もできないと悲観していたが、
こんな形で協力できたことにとても喜びを感じた。
ミュージシャンの友達は音楽活動を通して支援の形を探し、
ダンサーの友達もその活動を支援につなげている。
東京の友達もゴールデンウィークに現地にボランティアに行ったりしてる。
俺のまわりも含めてこんなにも日本人が一体となって災害に立ち向かっているのは見たことがない。
それほど今回の災害は大きかったということだが、
それをとおして俺が見た日本の姿は、健気で困難に立ち向かえる強さと優しさを持っていることだった。
世の中不景気で、他人のことなんか無関心で気になんかしてられないとういような風潮に感じていたが、
それはどうやら俺の勝手な思い込みだった。
いざとなれば日本人はこんなにも助け合うことができ、強くなれる。
困難はまだまだ続いているが、必ず乗り越えることができると確信している。
そしてより強くなると。
そんな日本人であることを誇りに思う。
