ペットを飼うことがヒトに及ぼす身体的・心理的・社会的影響についてはこれまでにも多数の研究があり、死亡率に与える影響についても肯定的なものから否定的なものまでさまざまな報告があリます。
東京都健康長寿医療センターの谷口優氏らは、オーストラリアの世帯・所得・労働の動向(Household, Income and Labor Dynamics in Australia;HILDA)調査コホートのデータを追跡し、ペット飼育者の属性とペットの種類、死亡リスクとの関連を検討しました。
ペット非飼育者に比べ、ペット飼育者の死亡オッズ比(OR)は有意に低かったが、ペットの種類別では犬の飼育者のみ有意な低下が観察されました。
猫、鳥、魚などの飼育は、犬の飼い主と類似した社会人口学的特徴を持っているにもかかわらず、死亡率との明確な関連性は示されませんでした。
ペットの犬と一緒に運動することが、死亡率低下に結びついた可能性があり、犬と一緒に過ごすことは、健康増進政策の一つとして推奨される可能性があります。
https://medical-tribune.co.jp/news/articles/?blogid=7&entryid=564242
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39141654/
犬を飼うと、必然的に毎日犬と散歩することになります。
散歩すると、大腿筋を使うことになり、フレイル(加齢により心身が老い衰えた状態)の予防になります。
論文には述べられていませんでしたが、戸外で適当な時間、日光を浴びることも、老化防止・疾病予防に繋がっている可能性があると思います。
毎日散歩することは、犬にとてもヒトにとっても、健康寿命を伸ばす簡単な方策ですね。

