『前立腺癌診療ガイドライン2023年版』が出版されていました。

Espoir(2432-7794)6巻2号 Page77-83(2023.10)に概要が説明されています。

 

 

注目すべきは、関連学会・団体とは別に、患者団体(NPO法人腺友倶楽部)からも委員が参加していたことです。

重要なことですが、システマティックレビュー(文献を網羅的に収集し解析する)を用いて、クリニカルクエスチョン(CQ)に対する推奨を決定したことです。

 

『前立腺癌診療ガイドライン2023年版』は、第4版として作成されました。

日本泌尿器科学会を中心に, 複数の学会および関連団体(日本医学放射線学会,日本放射線腫瘍学会,日本医療機能評価機構EBM医療情報部(Minds事務局),日本病理学会,患者団体(NPO法人腺友倶楽部))から改訂委員および協力委員を選出し,『Minds診療ガイドライン作成マニュアル2020 ver.3.0』に準じて改訂作業が行われました。

 

出版社:    メディカルレビュー社

著者:    

    • 日本泌尿器科学会(編)

    • 日本放射線腫瘍学会

    • 日本医学放射線学会(協力)

 

第2 章クリニカルクエスチョンと推奨

 CQ1. 中高年男性に対するPSA検査による前立腺がん検診は推奨されるか?

 CQ2. PSA高値の患者に対して,生検前のMRI撮影は推奨されるか?

 CQ3. 前立腺癌(初発/局所再発)のMRI診断において,造影MRIを省略することは推奨されるか?

 CQ4. 転移性去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)患者におけるゲノム診断に基づく個別化治療は推奨されるか?

 CQ5. 中間リスク前立腺癌に対する監視療法は推奨されるか?

 CQ6. 前立腺全摘除術(RP)における拡大リンパ節郭清は推奨されるか?

 CQ7. 局所進行性前立腺癌や高リスク前立腺癌の一次治療として,手術療法とホルモン療法併用放射線療法のどちらが推奨されるか?

 CQ8. 中間・高リスク前立腺癌に対する高線量放射線療法において,ホルモン療の併用は推奨されるか?

 CQ9a. 前立腺癌に対する根治的放射線外照射(EBRT)において,中等度寡分割照射(MHF)は推奨されるか?

 CQ9b. 前立腺癌に対する根治的放射線外照射(EBRT)において,超寡分割照射は推奨されるか?

 CQ10. 高リスク前立腺癌に対する放射線療法として,永久挿入密封小線源療法(LDR)+外照射(EBRT)+ホルモン療法(tri-modality)は推奨されるか?

 CQ11. 転移性去勢感受性前立腺癌(mCSPC)に対する一次ホルモン療法の併用薬として,ドセタキセル(DTX)と新規アンドロゲン受容体シグナル阻害薬(ARSI)のいずれが推奨されるか?

 CQ12. 非転移性去勢抵抗性前立腺癌(nmCRPC)に対する一次治療として,新規アンドロゲン受容体シグナル阻害薬(ARSI)は推奨されるか?

 CQ13. 転移性去勢感受性前立腺癌(mCSPC)に対するアップフロント療法(新規アンドロゲン受容体シグナル阻害薬(ARSI)/ドセタキセル(DTX))後の転移性去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)の一次治療として,未使用のARSIとDTXのどちらが推奨されるか?

 CQ14. 去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)(内臓転移なし・骨転移あり)に対する新規アンドロゲン受容体シグナル阻害薬(ARSI)の使用時に,塩化ラジウム223(Ra-223)の併用は推奨されるか?

 

重要なクリニカルクエスチョンに対する答えが記載されています。

粒子線(陽子線、重粒子線)が、クリニカルクエスチョンにあがっていないのは、報告された論文が少なく、観察期間長くないためではないかと思います。

CQ4, 6〜8, 10の回答に関心があります。

4730円するので、購入することはできませんが、無料でWEB公開されることを期待しています。

 

火曜日から咽頭痛から始まる風邪を引きました。

その後、鼻汁、咳、発熱(37.9℃最高)、全身倦怠感が酷くなりました。

職場で、インフルとコロナの抗原を同時に測定するキットが常備されており、昨日2回検査しましたが、2回とも陰性でした。

昨日、早退し、今日、仕事を休みます。明日の祝賀会は、欠席です。

今まで、仕事柄、A型インフルエンザに2回、B型に1回かかったことがあります。

今回の症状は、インフルエンザとは異なると思っています。