こんばんは、橘 奈知です
先日、友人に、
「久しぶりに良い本に出会って、表紙や全体のイメージから奈知さんっぽいって思って、ぜひ読んでほしい」
と言われ、お借りしたマチネの終わりにという本を読み終えました。
切なくて、美しい大人の恋愛小説。
たった三度しか会っていないのに、お互いにとって人生で一番惹かれ合った人。
世界を舞台に働く知的なジャーナリストのヒロインと世界的に有名なギタリストの彼。
二人が初めて出会ったとき、ヒロインにはフィアンセがいて、それでもお互い惹かれ合っていることを感じ、心が動いてゆく。
二度目に会った時、心が通じ合うものの、結婚や将来のことについて約束せず別れる。
三度目に会う予定だった日…
彼のことが好きな女性の嘘により、会うことなく離れてしまう。
ようやく三度目に会えた時、既に5年半の月日が経ち、お互い新しい生活の中にいる・・・けれど・・・
三度目の出会いが素敵すぎて読んでいて鳥肌が立ちました。
ぜひ、本書を読んでほしいので詳しくは書きませんが、
人の深い純粋で、ひたむきな愛情を感じました。
本書の中でとくに印象に残った文章があって、
「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでいる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えているんです。変えられるとも言える。過去はそれくらい繊細で感じやすいもの。」
これは、私がまさに失恋というターニングポイントを経験して感じたこと。
自分が成長するにつれ過去の記憶は書き換えられていく。
同じことでも自分が成長すると、捉え方が全く変わってくるということ。
例えば、失恋を苦しくて辛くて悲劇的な経験と思っていたとします。
でも今はあの経験があったからこそ人を大切にする気持ちや相手の立場に立って接することができるようになった、と思えるようになった。
これって、すでに過去の捉え方が変わっていますよね。
過去の記憶が書き換えられるってこういうことなんだと思います。
良かったと思ってたことが、今思うと良くなかったと思えるような逆のことも起こりえます。
成長し、知識がつくことで純粋に考えられていたことを複雑に考えるようになり、過去にあったことをあれこれ疑いの目で考えてしまい綺麗な思い出が書き変わってしまったり。
起きた出来事は変えられないけれど、その時の感情や物事の捉え方は変えられるし変わってしまうのだと思う。
人間の脳ってとても繊細ですよね。
でも、そんな経験を出来る人ってきっと過去から目を逸らさずに前に進んでいる人なのだと思います。
ふと、本書を読んで、そんなことを感じました
そして、今私が使っている47番のオーラソーマボトルと表紙がそっくり
よければ読んでみてくださいね
それでは、素敵な夜をお過ごしください