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プロローグ
第1話
第2話 前編
第2話 後編
第3話 前編
第3話 後編
第4話 前編
第5話 前編
第5話 中編1
第5話 後編-----------------------
ぶぅとぱおと、ほっぷ兄さんから旅に出てもいいとお許しをもらったろっぷは、
うさぎの兄弟たちや森の仲間たちに別れを告げて、元気に歩き始めました。
森を抜けると、赤く色づいた山が見えました。

「山が燃えているみたい!真っ赤だよ!」
ぶぅがびっくりして言いました。
「木は秋になると真っ赤になったり、黄色になったりするんだよ!見たことないの?」
ろっぷが言いました。
「ぼくたちがいたところは、見渡すかぎり原っぱで、赤くなる木や黄色くなる木はひとつもなかったんだよ。」
ぱおが説明すると、ろっぷはびっくりしました。
「そうなんだ!ぼくはてっきり、秋になると世界中が赤や黄色になると思っていたよ!」
三人は山のふもとに着きました。
「登ってみる?」
ぶぅが二人に聞きました。
「登ってみようよ!きっと、とっても楽しいよ!」
ろっぷが元気よく言いました。
「そうだね、みんなでのぼってみようか。」
ぱおも笑顔でうなずきました。
三人は山道を登っていきました。
まわりの木は色とりどりの葉っぱをつけています。
見たことのない光景にぶぅとぱおは目を丸くしながら歩きました。そんな様子を、ろっぷはおかしそうに見ています。
三人が歩いていると、香ばしいにおいが漂ってきました。ろっぷが鼻をくんくんさせました。
「ねぇ、何かいいにおいがするよ!なんだろう?」
「本当だね!なんのにおいだろう・・・?」
ぶぅもぱおも首をかしげました。
三人がさらにのぼっていくと、急に屋台のようなものが現れました。
「やあ、兄ちゃんたち!食べて行きなよ!ここいらの名物、もみじのてんぷらだよ!」
赤い前掛けをかけた、さるのおじさんが、何かを売っているようです。
ろっぷがおじさんの方へ駆け出して行きました。
「ちょっと待ってよ。ろっぷ!」
二人はあわててろっぷを追いかけました。
「ねぇねぇおじさん。これなあに?」
ろっぷが尋ねました。
おじさんは得意げに言いました。
「これはもみじのてんぷらさ。この山の名物でなあ。いろんなとこで売っとるけど、うちのが一番だ!衣はサクサク、もみじはとってもいい香りがするんだよ。」
「もみじ?」
ぶぅは興味津々で聞きました。
「あんた、しらねえか?そら、一個食べてみろ。」
そう言って、おじさんは三人に揚げたてのもみじのてんぷらを差し出しました。
「わーい!ありがとう、おじさん!」
三人はそう言うと、あつあつのてんぷらをかじりました。
「うわぁ!おいしい!これ、葉っぱ?」
ぶぅが聞きました。
「そうだ、もみじだと言っとるじゃないか。」
そう言っておかしそうにおじさんは笑いました。
てんぷらを口いっぱいに入れたろっぷが言いました。
「おじさん、このふたり、赤い葉っぱをはじめてみたんだって!」
「なんだって!?じゃあ、ほんとにもみじを知らんのか!」
おじさんは目をぱちくりさせました。
そして、揚げる前の葉っぱを三人に見せてくれました。
「ほら、これだ。これが、もみじさ。」
それは大きくて、とてもきれいな赤色の葉っぱでした。
「とっても綺麗な形の葉っぱだね!」
ぶぅはじっと葉っぱを見つめました。
「色もすっごくきれい!!」
ぱおも、この見たことがない葉っぱに見入りました。
「そうだ。あっちに温泉があるんだ。入っていきな!温泉に入って見るもみじは格別だよ!」
「おん…せん?」
ぶぅとぱおはまたまたきょとんとしました。
おじさんは大笑いして言いました。
「あんたら、本当に知らないんだなあ。温泉は知っておかなきゃ人生損するぜ!あんなに気持ちのいいもんはない。わしらはずぅっとここでもみじの商売をやっとるけど、一仕事終えた後に入る風呂は最高に気持ちがいい。ほら、あの木の向こう側だ。入っていきな!」
そうしておじさんは、三人に手を振りました。
第6話後編へつづく…