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プロローグ
第1話
第2話 前編
第2話 後編
第3話 前編
第3話 後編
第4話 前編
第4話 後編
第5話 前編-----------------------
二人はほっぷとぴっぷに手を振って、もと来た道をたどりはじめました。
しばらく歩くと、さっきの分かれ道までやってきました。
「さあ、ここだ。ここを右に進むんだね。」
「勇気を出して、行ってみよう。」
そのとき、またあの大きな木の後ろからカサカサという音が聞こえました。
二人はびっくりして飛び上がりました。
「ろっぷ!!」

木の後ろから現れたのは、ろっぷでした。
「ぼくも行く!たっぷ兄ちゃんを探しに行く!」
少し考えてからぱおが言いました。
「ろっぷがそう決めたんだったら、一緒に行こう。大丈夫。みんなが思っているよりも、ろっぷはずっと大人になっているよ。」
ぶぅは少し物言いたげな顔をしていましたが、笑顔でうなずきました。
「ぼくも、ぱおに賛成だな。ろっぷは立派な大人だよ。」
そうして三人は右側の道をまっすぐ進みました。
ずうっと進んでいくうちに周りの様子が、変わり始めました。
道の両脇の草の背も高くなり、木の葉も生い茂っていて、本当に昼か夜かわからないような薄暗さです。
三人はあまりに不気味な雰囲気に圧倒され、誰からともなく寄り添いあい、無言で歩いていきました。
すると、目の前に古い大きな家が現れました。
庭には草が生い茂り、家の壁にはつたが絡まり、いかにも魔女が住んでいそうな屋敷です。
「ねえ、どうする?」
ぱおが振り返ると、ぶぅとろっぷはぱおの後ろにこそこそと隠れていました。
ぱおは、大きく息を吸い込み、しっかりとした声で、
「ノックしてみよう。ここまで来たんだもの。この家の人に聞いてみるしかないよ。」
と言いました。
ぱおが進み出て、古い大きなドアをノックしました。
すると、ドアはひとりでにギシギシと音を立てて開きました。
三人は顔を見合わせ、お互いにうなずきあってから、
「ごめんください!」
と、大きな声で言ってから中へと入っていきました。
家の中は暗くてよく見えません。
三人が玄関で立ち尽くしていると、家中のろうそくが一斉に灯り、家の中が薄暗く照らし出されました。
三人は、絨毯敷きの廊下を進んでいきました。
あちらこちらに絵がかけられていましたが、すべて上から布がかけられ、ほこりをかぶっているようでした。
誰かが住んでいるとは感じられない、生気のない家でした。
三人は天井の高い大きな部屋に入りました。部屋中を見回しましたが、誰の姿も見えません。
すると上の方から声がしました。
「お前さんたち、一体だれだい?」
年取ったおばあさんの声が聞こえてきました。
三人は、どこから声がするのかとキョロキョロしました。
するとその声はカラカラと笑い、さらに続けました。
「お前さんたちには私の姿が見えないのかい?もっと上を見てごらん。」
三人は声の主を見つけようと見上げました。
そこには天井にぶらさがった、こうもりのおばあさんがいました。
「こんにちは、ぼく、ぶぅ。ぼくたち、うさぎのたっぷを探しているの。どこにいるのか、知らない?」
ぶぅが勇気を振り絞っておばあさんに尋ねました。
「あぁ、たっぷかい?たっぷなら、かぼちゃ畑でいまごろ、かぼちゃの収穫をしているところだよ。今年もあの子はよく働いてくれてねぇ。かぼちゃがよく育っとるよ。」
おばあさんが言いました。
「ねえ、たっぷに会ってもいい?」
ぱおがおずおずと尋ねました。
「もちろんさ、いけない理由なんてどこにもないじゃないか。ぜひ会ってやってくれ。」
三人はこんなにもあっさりたっぷに会えると思っていなかったので拍子抜けしました。
「かぼちゃ畑はどこにあるの?」
ぶぅが尋ねました。
「あぁ、この小屋の裏側だよ。行ってみてごらん。」
三人は小屋を出て、いそいでかぼちゃ畑へ向かいました。
中編2へつづく…