おはようございます。
歯科医院を選ぶ時は綺麗で清潔感があることが大切だと前回お話をしました。
根拠はドクターやスタッフの姿勢が掃除に反映されるからでした。
今回は医院のレイアウトに少し目を向けてみましょう。
昔は歯科医院が少なく1日100人以上の患者さんを治療しなければならない時代がありました。
当然、効率性が重視され流れ作業的に治療がなされます。
その時に考案されたのがオープンスペースという診療室の作り方です。
よく歯科医院にある横並びに診療室が並んでいて簡単なパーテーションがあるだけのレイアウトです。
どこで診療していても通路上に並んでいるため移動が早くでき、同時進行での診療が最大の利点となります。
それが未だ新規開業でも多いのが驚きです。
これが意味することは何かわかりますか?
治療がメインであり、その治療も数をこなさないと医院が運営できないと考えているということなのです。
治療を一生懸命行ってもすぐにボロボロになるのは治療は痛みを止めたり機能を回復することが目的だからです。
いい状態をキープするにはメインテナンスつまり予防をしていかなければなりません。
多くの人(歯科医師を含めて)は治療をし続ける先に予防があると思っています。
定期検診は予防ではなく治療です。
定期検診のコンセプトは早期発見早期治療です。
つまり悪くなっていないかを確認し悪くなっていたら治療しましょうねというのが定期検診の役割です。
定期検診のたびに悪いところが見つかりどんどん歯がなくなって行くのは予防していないからです。
治療が終わったらしばらく行かなくていいと考えているから歯が残らないのです。
治療が終わったら予防のプログラムを始める。
そして年に一回くらい定期検診をする。
そうすれば痛い思いをせずに歯を長持ちさせることが出来るようになるのです。
しかしここで問題が起こります。
予防の話をしても響かない歯科医院が多くあることです。
それは大学でも臨床でもメインテナンスについて学ぶ機会がないからです。
予防システムは自分で作るかお金を払って学びに行くしかありません。
口では予防が大切と言うでしょう。
しかし予防のプログラムはないし
衛生士もいない、
予防専用の部屋もないとなれば
啓蒙はするけど予防と言いつつ治療されるのがオチなのです。
それを求めている人
つまり「手っ取り早く治したい」
「そんなに来れないので一気に終わらせて欲しい」
という方も多くいるので構いませんが
お口の健康を大切にしたいのなら
少なくとも個室、半個室の診療室を選びたいものです。