インドに来る前は、インドでは英語が通じると思っていた。
でも来てみてそれは単なる思い込みであったことがわかった。
インドの英語人口は1億2千人ほど。
数だけ見れば、すごいやん!
と思うのは大間違い。
インドの人口の1割でしかない。
そりゃ通じないわ。
マンションの警備員でも、日曜日を英語で言えない人もいる。

ここチェンナイではタミル語が広く使われている。
タミル語は南インドのタミル・ナードゥ州の公用語。
インドの公用語になっているヒンドゥー語を使わず、タミル語が一般的だ。
なのでチェンナイではタミル語か英語のどちらかしか通じない。
そして英語を話せる人は10%。
ほぼ、タミル語しか通じない。

息子の通う保育園では、一応英語でのコミュニケーションとは謳っているが、実際はタミル語で会話している。
それどころか、息子にタミル語を教えている。
町中やショッピングモールで息子を触りに来るインド人が皆、息子がタミル語を話しているという。
喃語に日本語もタミル語もあるのかと思うところだけど、のんきに構えてはいられない。
1日の起きてる時間の半分を過ごしている保育園でタミル語を話し始めたとしたら、一体我が家では何語を話すのか、、、。
誰が彼の言うことを理解できるのか、、、。
いちいちラムさんに電話して通訳してもらうわけにもいかない。

ということで、息子とのコミュニケーションに危機感を覚えた私は、半年かけてやっと終えた英会話の続きでタミル語を学ぶことにした。
次はないなと思っていたシステムも、慣れてみればなんてこともない。
そのままタミル語にシフトすることに。

タミル語と日本語の文法構造や語順は似ている。
なので日本人にとっては習得しやすい言語であるらしい。
とはいえあのヘンテコな文字を見ていると、それを読めるようになるなんて想像もつかない。
とりあえず、息子と会話が成立するようになるまであと1年?2年?
それまでにはなんとかなるかなぁ、と語学好きの血が騒ぐ。