古今和歌集の一節、
詠み人知らずですが諸説では柿本人麻呂が詠んだのではないかと言われている短歌を
敷紙 紅白柾8寸に認めました。
梅の花 それとも見えず 久方の 天霧る雪の なべて降れれば
梅の花があるのにあるように見えない、空を曇らす雪が一面に降っているからという意味です。
梅の花は白いので雪が一面に降っている中では雪と区別がつかないということ。
「花」を「雪」と結びつけるのが雅で素敵な短歌だと思います。
さて、この散らし書きでは真ん中に大きな余白を持たせています。
なんとそこに料理を盛り付けた器を乗せれば、
雅な雰囲気を一層引き立てる敷紙に早変わり!
やはり和のものは素晴らしです。