火花海
火花海は「火花池」とも呼ばれ、土石流が積み重なってできた湖です。標高が2187メートルの所にあり、深さは9メートル、総面積が3652平方メートルで、九寨溝双龍海と臥龍海の間に位置しています。深い青色を湛える湖面は鏡のように静かで、周囲には色とりどりの草花と樹木が密生しています。東の空に太陽が昇るたびに、あるいは夕暮れ時には眩い太陽の光が湖面に斜めに射し、さざ波がゆらゆらと煌くように見えます。夢のような数えきれないほどの火花が飛び跳ねるようなので「火花海」と名付けられました。夏には水量が豊かで、湖の水は青々と茂っている森に覆われてヒスイのように透き通ってキラキラと輝いています。
湖岸には色とりどりの花が咲き乱れ、花についたしずくが今にもこぼれそうです。湖岸の景色は湖の中の「火花」と互いに引き立てあい、趣があり絶妙のコントラストをなしています。秋になると水位が下がり、石灰沈着した円形の黄金色の丘が現れ、海にある小さな島々のように水面に出てきます。そのため火花海は九寨溝の「千島湖」とも呼ばれています。多彩な草木で囲まれる火花海は、大きく華麗な宝石のように優雅な光沢を放っていて気高さを感じます。色彩豊かで華やかな枝と葉が真っ青な湖面に映えて、大自然が作ってきた詩情が描かれています。水が静かで雲が動く;人が歩いて鳥が飛ぶ;光が変わって蔭が幻といった感じで一体となり言葉では言い尽くせないほどの美しさを呈します。
石の階段を下がると火花海の滝に行くことができます。火花海滝の幅は50メートル、高さが8メートルあります。ここにある2つの水の流れは近くても交わることがなく、そのために「相思滝」とも名付けられました。九寨溝の最も小さい滝ですが流れ落ち、霧が立ち込める様子は愛らしさすら感じられます。
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