九寨溝の総面積は約6万ヘクタール。樹正景勝地、日則景勝地、長海景勝地、宝鏡崖景勝地、原始森林生態景勝地など5つの景勝地に分類されます。3つの渓流 (日則溝、則査洼溝、樹正溝)は「Y」型を呈して、主な景観がここに集中しており、高山と湖、積み重ねる海、色彩豊かな林、雪山、チベットの風情をもって 国内外に、その地名が知られています。
九寨溝は、水の妖精に満ち溢れています。地元の人に「海の子」と呼ばれる湖は最も美しく、湖、泉、滝、浜は108ヶ所の「海の子」を流れ下って一体に集ま ると、とても壮観です。中国には「黄山より帰りて山を見ず、九寨溝より帰りて水を見ず」という諺(ことわざ)があります。動と静の融合、剛健と温和の調 和、さすが「中華水景の王」です。主な渓流の間には、湖114ヶ所、滝の群17ヶ所、砂浜5ヶ所、泉47ヶ所、激流11ヶ所があり、約 1000mの高低差の雪山、林と谷との間を通り抜け、50㎞と長く続いています。これは中国唯一、世界中でも珍しい巨大な景勝地です。観光バスがすべての 観光スポットの間を走ります。或いは、各観光スポットを貫く桟道(通路)に沿って歩きながら九寨溝の美しさをゆっくり味わうのもいいでしょう。異なった場 所で、九寨溝の個々の魅力を発見することができます
樹正群海エリアは数十個の大きさが異なるさまざまな湖で構成され、九寨溝秀麗な景色の大門だと認められます。湖は互いにつながり、何千メートルもくねくねと続いて、幾重にも重なった段々畑のように見えます。これらの美しい湖が樹正寨(九寨溝民俗文化村)の隣に位置するので、「樹正群海」と名付けられました。湖の間にトラバーチン(カルシウム炭酸塩が付着しながらも成長する苔)の沈着からできたあぜ道があり、バター色の土手が湖水を隔て、それぞれの大きさが異なる湖なってきました。
水は上流から土手を乗り越え、茂みの間を流れて、下の湖面に落ちて滝になり、銀色の波のように飛沫(しぶき)が飛び散ります。水のすだれと激流はそれぞれの湖に広がり、樹正群海の動態と静態を満喫させた階層がはっきりしています。土手の上では、松、伊吹(イブキ)、杉などの樹木が群生し、珍しい花や草も色鮮やかに、美しく生えてきます。春と秋になると、枝葉が生い茂り、青々とした緑が滴り落ちてきそうで、草花が色とりどりで華やかに一斉に咲くようになります。魅力的な景色は紺碧の湖水に投影して、そよ風が水面を撫でると、細波に変化して、人の心を揺さぶるようになります。そのため、樹正群海はまた「九寨溝の縮図」だと認められ、「九寨溝の寵児」とも誉められています。
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