黄龍は四川省アバ?チベット族チャン族自治州松潘県にある景勝地であり、四川省成都から北に約400km離れており、岷山山脈の南に位置しています。明の時代に建てられた黄龍寺に因んで名付けられ、黄色がかった乳白色の石灰岩池の連なりは雪を頂いた山脈を昇ってゆく黄色い龍の姿にみえることからという由来もあります。全長7.5㎞、幅1.5kmにわたる渓谷がカルスト地形の土地に広がり、彩池、雪山、渓谷、森林という4つの表情を見せてくれます。また、絶滅の危機が叫ばれるジャイアントパンダや金糸猴の貴重な生息地でもあります。また中国唯一の高山湿原地帯として保護され、「人間界の仙境」「中華民族の象徴」と称されています。その独特の奇観を呈する水景群は見ごたえも充分です。1982年には中国の重要観光地、さらに翌年四川省自然保護区に指定されました。さらに、2000年には国連のユネスコに「世界自然遺産」として登録されています。

 岷山山脈の最高峰の雪宝頂(標高5588m)から北に向かって峡谷地帯(黄龍溝)が広がり、流れる水が涪江を豊かに育むと同時に新生代第四紀に隆起した石灰岩地層も構築してきました。氷河に侵食されて巨大な峡谷となった黄龍では、豊富な炭酸カルシウムを含んだ水が流れ続けた結果、エメラルドグリーンの石灰岩特質の美しい景観が創り出され、それが黄金色に輝く石灰質の地層と融合し、まるで異世界に舞い込んだような魅惑的な風景を満喫することができます。

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